徒歩の時速はどれくらい?正確に歩行時間を計測する3つの方法

皆さんは新聞の折込広告やGoogle マップに表示されている徒歩○分などの所要時間とのギャップを経験したことはありませんか。スマートフォンが普及して、私たちはいつでも目的地までの所要時間が分かるようになりました。

しかし、実際はより時間がかかり遠く感じてしまうことの方が多いです。この記事では、そのギャップを埋めるべく一般的な徒歩の速度はどのように計算されているのかを確認しつつ、個人の徒歩の速度の割り出し方を教えます。

徒歩にかかる時間の定義

まずは徒歩所有時間という用語を正確に知りましょう。

不動産広告を規定する「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 」を参照にします。公平に広告を作るために、有識者が用語を定義した項目があります。その中に、徒歩所有時間が定義されています。

第5章 表示基準

第1節 物件の内容・取引条件等に係る表示基準 (物件の内容・取引条件等に係る表示基準) 第10条 規約第15条(物件の内容・取引条件等の表示基準)各号に規定する事項について表示すると きは、次の各号に定めるところにより表示する。

〔各種施設までの距離又は所要時間〕

(10) 徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を 表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。

引用:不動産公正取引協議会連合会

つまり徒歩にかかる時間は分速80mと定義されるので、80(m/min.)×60(min.) = 4800(m)  で、時速4.8kmと不動産広告では一般的に考えます。この規定を根拠に徒歩にかかる時間を割り出すことが慣例となりました。

実際の移動時間がズレてしまう4つのギャップ

さて、前項よりキーワードは「分速80m(時速4.8㎞)」となりました。それでは、人間が一番妥当な徒歩の速さは「時速4.8㎞」なのかというと、答えはもちろんNoです。その掲載基準を深く掘り下げると以下の4点にまとまります。

ハイヒールを履いた女性による計測

分速80mという基準は、健康な女性が「ハイヒールのサンダルを履いて歩いた時」の実測平均分速が80.3mによるという観測結果です。

基準がハイヒールを履いた女性の平均ということで、スニーカーや革靴などでもちろん歩幅もが変わりますよね。徒歩の速度のギャップの1つにこの要因が関係します。

さらに言うとハイヒールとはいえ「分速80m(時速4.8㎞)」は少し早い気がします。参考までに調査を進めると時速3〜6㎞の範囲で徒歩の速度の範囲が示されています。私の妄想ですが、観測すると言われると心理的に緊張しますよね。

緊張すると心拍数が上がるので、普段より早く歩いているのでは?と思っちゃいます。

信号などの待ち時間を考慮しない

信号や踏切などの交通整理による待ち時間を一切考慮しません。(信号無視など良識がない行動はここでの議論で無視します!)。踏切などの待ち時間、タイミング悪く両方の進行から発車する列車が来たときの待ち時間にはウンザリしますよね。これも考えから除外します。

坂道・歩道橋でも分速80m換算

坂道・歩道橋などの身体的に負担がかかり徒歩に影響する物理的な要因も考慮しません。山の多い地域や盆地などでは坂道が多くみられます。このアップダウンも分速80mで換算してしまいます。

正月の箱根駅伝をみても分かるように、この環境は徒歩の速度に大きな影響を与えます。要するに高低差を考えない純粋な道路の距離だけで観測しているということです。

80m未満の端数が出た時は時間を切り上げる

最初に徒歩所有時間を定義した時の但し書を思い出して下さい。実際の目的地迄の距離を測る時の80m未満の端数が出た時、つまり距離を80で割った時の余りが出た時は切り上げて1分加算するというルールです。

極端にいうと目的地までの距離が81mだったときでも2分として計測します。さらにいうと159mの時も2分で計測します。(その差78mも!)

分速80mという基準は4つも目的地までのかかる時間を狂わせる要因があることが分かります。これではますます徒歩にかかる速度が見えなくなってしまいます。

正確な徒歩の時間を割り出す3つの方法

じゃあ、どうやったら自分の徒歩時間を割り出せるのでしょうか。実際思いついたものを見ていきましょう!

自転車の速度と比較する

自転車は徒歩の約3倍のスピードで動きます。徒歩所要速度を参照するとおよそ時速15㎞で運動します。

この自転車での移動しやすさを利用して、自分自身の自宅から一番近い目的地(なるべくアップダウンなどの環境要因が少ない場所)迄の距離をGoogleマップで検索し、実際にかかった時間で割りましょう。それをさらに3で割るとあなたのおおよその徒歩時間になります。

スマートウォッチなどのウェアラブル端末を利用する

スマートウォッチなどのワークアウトで運動量を記録することができます。人間の頭の中の定点観測には限界があります。費用はかかりますが、より精度を求めるのならば、高度な学習能力を搭載するウェアラブル端末に徒歩・速度時間を記録させてより細かなデータを期待しましょう。

将来的なテクノロジーに期待する

まだ先の未来の話ですが、マサチューセッツ工科大学のコンピューターサイエンスと人工機能研究所が、ウェアラブル端末や身体装備の測定器具を使用せず95から99%の精度で測定する方法を考案しました。

最近の話ですとスマートフットウェア開発のno new folk studioが2.5億円の資金調達に成功しました。今後、健康増進のトレンドから走った距離や歩き方などの個人のデータ観測に力をいれてきます。

この記事では、広告表示のギャップや徒歩の速度の推測の話をしてきましたが、正確に自分自身の徒歩の速度や時間が分かる科学の進歩が期待できる時代になってきましたね。

まとめ

徒歩所有時間には隠された4つのギャップ

ハイヒールを履いた女性による計測

信号などの待ち時間を考慮しない

坂道・歩道橋でも分速80m換算

80m未満の端数が出た時は時間を切り上げる

上記4点より、人間の徒歩は時速4.8㎞が妥当ということではないことを知りましょう!また自らの徒歩の時速を知るためには

自転車で実際時間を測り徒歩の速度を算出しよう

スマートウォッチなどのウェアラブル端末を利用しよう

将来のテクノロジーに期待しよう

という提案があります。自分の徒歩のデータを取ることは、健康管理だけではなく仕事の時間管理にも応用できます。あなたの活躍をもっと見える化するためにこの記事がお手伝いできたら幸いです♪