妊娠中の岩盤浴は、母体や胎児に影響があるのかどうか気になるところですよね。
インターネット上では賛否両論ですが信用できない情報も多いため、産婦人科医や助産師などの専門家に相談のうえ、最終的にはご自身の責任で判断するようにしましょう。
この記事では、妊娠中の岩盤浴がOKなのか、NGなのかを考えるためのインターネット上の情報をご紹介します。この記事を読むと、一般的によく言われている妊娠中の岩盤浴のリスクをまとめて知ることができ、専門家に相談するための予備知識が得られます。
ただし、同じ妊娠中のからだでも、体質などが人それぞれ違いますし、ご自身のかかりつけの医師の考えもありますので、参考程度に留めてくださいね。
妊娠中は岩盤浴にいってもいい!?
温泉やサウナ、岩盤浴などの温浴施設は、リラックス効果が高く、幅広い世代に人気のスポットですよね。妊娠中も行きたくなることがあるかもしれませんが、施設によってはお断りされる場合もあります。
なぜなら、妊娠中の岩盤浴は通常時よりもリスクがあると考えられているためです。どんなリスクがあるのでしょうか。
脱水症状
からだを芯からあたため、発汗を促す岩盤浴。たくさんの汗をかくため、通常時でも水分をこまめにとることが望ましいとされていますが、妊娠中は特に代謝がよくなっており、通常時よりも脱水症状を起こす可能性が高くなっています。
脳貧血
妊娠中は血管が広がっているため、少しの脱水でも血圧が下がりやすく、めまいや意識が遠のくような症状(脳貧血)が、通常時よりもでやすい状態です。
一時的に脳の血流が少なくなることが原因ですので、横になり安静にしていれば10分ほどで回復することが多いのですが、急に意識を失って転倒すると危険です。
転倒
岩盤浴はリラックス効果を高めるために薄暗いところが多いです。
妊娠中は重心が変わりバランスを崩しやすいですし、おなかが大きくなると足元が見えにくくなるので、段差があってつまずいたり、滑って転倒したりする可能性が通常時より高くなっています。
また、脱水症状や脳貧血を起こして、思わぬところで転倒してしまうリスクもあります。
不特定多数の人が出入りする場所のため感染症を心配する意見もあるようですが、温泉で感染症のリスクが上がることはないという研究報告もあり、岩盤浴だからといって特別気にする必要はなさそう。
もちろん、妊娠中は免疫力が低下しているので、きちんと衛生管理のされていない場所にはなるべくいかないようにしましょう。
妊娠発覚前の岩盤浴はどう?
岩盤浴は人気のスポットのため、岩盤浴に行ってから妊娠が発覚したということも、ありがちかもしれません。
しかしながら、妊娠発覚前の初期の岩盤浴は、母体が健康でさえあれば、胎児への影響はほとんどないといわれています。
お酒、タバコ、激しいスポーツなど一般的に妊娠中は好ましくないといわれていることも、妊娠が発覚する前であれば致し方ないでしょうし、実際ほとんど悪影響はないようです。
心配であれば、かかりつけの医師など専門家に相談してみましょう。
妊娠中の岩盤浴って、結局OK?NG?
妊娠中はからだの状態が通常時とは違った状態になっていますので、通常時よりも注意を払う必要があることは否めません。
そのうえで、脱水症状や脳貧血、転倒などに気を付ければ岩盤浴を楽しんでも大丈夫という意見もあるでしょうし、どんなに気を付けていても起こる可能性はゼロではないので、リスクをとらずやめておくというのも賢明な判断でしょう。
岩盤浴でからだを温めたり、リラックスしたりという欲求を我慢することが、ご自身のストレスになり胎児にとっても好ましくない、という考えもあるかもしれません。
結局のところ、ご自身の責任で判断をしていくほかありません。そのときに、かかりつけの医師など専門家の意見もきいてみると、より納得のいく答えが見つかるかもしれませんよ。
まとめ
「妊娠中の場合」をひとくくりにして一般的に言われているリスクを述べてきましたが、「妊娠中」と一口にいっても個々の体質などによって、からだの状態は千差万別です。
素人判断で岩盤浴にいき、何か良くないことがあったときに後悔しないためにも、ご自身のからだの状態を知っているかかりつけの医師などに相談してお墨付きをもらわない限りは、慎重に判断した方が無難かもしれません。
・妊娠中の岩盤浴の代表的なリスクは、脱水症状・脳貧血・転倒
・妊娠発覚前の岩盤浴は、一般的には問題ないといわれている
・迷ったら、かかりつけの医師(専門家)に相談するのがベスト
もし岩盤浴を断念するのならば、この機会に、岩盤浴の代わりになるようなからだを温めるグッズを探してみたり、妊娠中でも受けられるリラクゼーションを受けてみたりと、視野を広げて新しいことにチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。