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「しゃっくり」と「ひゃっくり」正しいのはどっち?語源についても紹介

突然「ヒック……」と出始めてなかなか止まらないあの現象に誰しも1度は悩まされたことがあるのではないでしょうか。静かな場所で止まらないと、恥ずかしくて逃げ出したくなりますよね。

風邪の咳とは違って、他人から見るとなんだか少し滑稽で、当人にとっては迷惑極まりないあの現象。なんと呼んでいますか?

今回は、あの現象の正しい呼び名と驚きの事実が分かります。また、あの現象の原因について改めて確認できますよ。

⒈「しゃっくり」「ひゃっくり」正しいのは?

皆さんがよく使うのはどちらでしょうか。関東圏で生まれ育った私の周りでは「しゃっくり」と言っている人が多かったように記憶しています。

ですが、少数ではありますが確かに「ひゃっくり」と言っている人もいました。会話の中で話題に上がった場合は、どちらでも伝わればいいような気もします。

しかし、文字にしなければならない場合は別です。どちらが正しいのか分からなければ、困りますよね。

国語辞典で調べてみると、載っているものは全て「しゃっくり」でした。日本語として正しいのは「しゃっくり」ということになります。

しかし、使用頻度の高さは、地域や時代によっても変わるようです。

江戸言葉だと「シ」は「ヒ」、「シャ・シュ・ショ」は「ヒャ・ヒュ・ヒョ」と発音が入れ替わるので、その辺りが関係しているのではないか……と。

そこで、「ひゃっくり」と言っている地域を調査すると

・東京

・秋田

・福島

・茨城

・山梨

・大分

と、東京以外は北も南も関係ありませんでした。また、この訛りや方言が現代でも使われているのか今回は分かりませんでした。

訛りや方言については、まだまだネットではなくアナログな調査が必要そうです。ひとまず、日本語として正しいのは「しゃっくり」ということですね。

「ひゃっくり」は私が調べた限り辞書には載っていなかったので、こちらは方言や訛りということで良さそうです。

ちなみに、日本の他の地域を見てみると「ひゃっくり」以外の方言もあり面白いです。

・岩手では「さっくり」「さくり」

・長野では「きっくり」

・山口では「ひくり」

といった方言で話されています。この辺は「しゃっくり」「ひゃっくり」に近い気がしますね。

・東北〜北関東の一部地域の「げくり」

・鹿児島の「ぎち」

これはもう別物すぎて、聞いても何のことかわからずに聞き返してしまいそうです。つまり、「しゃっくり」「ひゃっくり」のどちらも伝わらない地域がある可能性もあるのですね。

⒉「しゃっくり」「ひゃっくり」の語源

地域によって多種多様な呼び方(方言)があることがわかった「しゃっくり」ですが、語源は「さくり」です。

「さくり」には、「くり抜く」という意味があります。確かに、言われてみればお腹をくり抜かれているようなきになりますよね。

また、「声を引き込むような声で泣くこと」という意味もあります。「しゃくりあげて泣く」の「しゃくり」と語源が一緒なのです。

確かに「しゃくりあげて泣く」ときも「ヒック……」と声が出ていますね。ちなみにこの語源の「さくり」という言葉は平安時代の医学書にも載っている、この現象の正式名称です。

平安時代の日本人もあの現象に悩まされていたのですね。さて、現代の日本では「しゃっくり」と呼ばれるようになったあの現象。

現代の医学用語では何と言うのでしょうか。「しゃっくり」が止まらなくてお医者さんに行くと、カルテに何と記入されるのか。

気になって調べてみたところ、「吃逆(きつぎゃく)」というそうです。また、辞典によっては「しゃっくり」の漢字表記として「吃逆」と書いてありました。

⒊「しゃっくり」「ひゃっくり」はどうして起こるのか。

『横隔膜の痙攣によって起こる』ということはご存知の方も多いのではないでしょうか。横隔膜はみぞおち辺り……胸とお腹の間にある筋肉の1つですね。

呼吸をするときに肺を膨らませたり縮ませたりするために伸び縮みをする大切な役割の筋肉です。この横隔膜が痙攣を起こすと、

・肺に急激に空気を吸い込むことになり

・声帯の筋肉も同時に収縮し

・息の通る管が細く狭くなってしまうので

あの「ヒック……」という音が出るのです。この痙攣を起こすメカニズムは、現代でも原因はハッキリと解明されていないとされています。

しかし、その多くは横隔膜そのものが刺激されることで引き起こされるとされています。ほとんどのしゃっくりはこのパターンといわれています。

このタイプの「しゃっくり」の原因は、何気ない日常の中にあります。

①刺激のある飲食

刺激になるようなものを食べたときはもちろん、急いで食べるなどの刺激のある食べ方も原因の1つです。

具体的な刺激的な食べ物としては

・熱いもの

・冷たいもの

・辛いもの

・炭酸飲料

・アルコール

です。思い当たる節がありますよね。

②吸い込む空気

吸い込む空気に寒暖差が生じることも原因となり得ます。

・冬、寒い屋外から暖房のきいた室内に移動したとき

・夏、暑い屋外から冷房のきいた室内に移動したとき

・お風呂あがり

ですね。①と合わせて「夏、帰宅後に冷たい飲み物をゴクリ」なんて、よくあることですので注意が必要そうです。

③感情の変化

急激な感情の変化も原因となり得ます。

・緊張したとき

・驚かされたとき

・ショックを受けたとき

などですね。少し意外なような気もしますね。

多くの場合は、何気ない日常に原因があることがわかりました。しかし、中には怖い病気が隠れていることもあるようです。

横隔膜への直接的な刺激以外が原因の場合は、横隔神経や迷走神経が深く関わっているとされています。

迷走神経は、脳から腹部の主要臓器までの様々な器官を上へ下へと走り回っています。

呼吸や循環にも深く関係しているので、「しゃっくり」にも関連しているのです。簡単に紹介します。

◆中枢系の「しゃっくり」

迷走神経が延髄の呼吸中枢を刺激することが原因で起こる場合があります。これは、アルコール中毒や睡眠薬の服用が主な原因です。

48時間止まらない「持続性」がポイントです。1ヶ月を超える場合もあるので、長く続くようであれば一度病院で医師に相談した方が賢明です。

脳梗塞や脳腫瘍のような中枢神経系の病気の後遺症として症状が出ることもあります。

◆末梢系の「しゃっくり」

脳の中枢神経ではなく、末梢神経に関わる病気が引き起こす場合もあります。具体的には、迷走神経や横隔神経が直接刺激を受けることが原因です。

直接刺激の原因は、

・呼吸器系や頚椎などの疾患

・胃腸炎や腸閉塞などの消化管に関連した病気

とされています。

⒋まとめ

日本語として正しいのは「しゃっくり」

しかし、地域によっては「ひゃっくり」と言った方が伝わることもある。むしろ「しゃっくり」「ひゃっくり」では伝わらないかもしれない。

語源は「しゃくり上げて泣く」と一緒の「さくり」

なんと、平安時代の医学者にも載っていた!という驚きの事実でした。

医学が進歩している現代でも、完全には原因が解明されていない「しゃっくり」

だからこそ、「しゃっくり」「ひゃっくり」には、「百回したらあの世行き」なんていう迷信のようなものが生まれたのかもしれません。

ただし、いくら原因がハッキリわかっていないとはいえ、ひどい場合は大げさだと言わずに医師に相談しましょう。重大な病気の早期発見に繋がるかもしれませんよ。