野菜として万能性が高いじゃがいも。フライド、ポテトサラダ、肉じゃが、ポトフにも料理にじゃがいもは使われています。
そんな万能食材であるじゃがいもも、皮をむいたり、切ったりした後しばらく時間がたつと黒く変色してしまい見た目が悪くなり「食べてもも問題ないか」困ったことはありませんか?
皮をむいたり、切った後のじゃがいもを変色を防ぐにはどうしたらいいのか、鮮度や状態を維持したまま長持ちさせるには、どのようにしたらいいのでしょうか。
実は、変色しやすいじゃがいもは、知識さえ知っていれば誰でもじゃがいもを新鮮な状態で長持ちさせることが可能です。
この記事を読むことによって、皮をむいたり切ったり後のじゃがいもの変色を防ぐ方法、長持ちさせる保存方法、冷蔵保存や冷凍保存のコツを知ることができます。
目次
皮をむいた・切ったジャガイモの保存方法
冷蔵保存の仕方
皮をむいたジャガイモを冷蔵庫で保存するには、水に浸して酸化を防ぐと変色せずに保存できます。保存容器にジャガイモがひたひたに全部隠れるくらい水を入れて冷蔵庫で保存します。
保存容器がない場合はビニール袋でも代用可能です。ビニール袋で保存する場合は空気を抜いて出来るだけ密封状態にすることが大切です。
保存期間は1週間可能ですが、長時間水に浸けておくとジャガイモに含まれる栄養素が抜けてホクホク感が失われてしまうため美味しくなくなってしまいます。
できるだけ1日以内、長くても2〜3日以内に調理するといいでしょう。ジャガイモは切り口が空気に触れると、アミノ酸の一種・チロシンの酸化が始まります。またこの時、じゃがいもが完全に水につかるように蓋をしてあげることがポイント。
ジャガイモに含まれているチロシナーゼがその酸化を促しメラニンが作られて黒や赤などに変色してしまうのです。なので切り口を空気に触れさせないよう気をつけて保存しましょう。
【冷凍保存の仕方】
皮をむいたジャガイモを保存するには冷蔵保存より冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存する場合、生の状態で冷凍した場合、内部の水分がなくなってしましいパサついたような仕上がりになるため、必ず火を通してから冷凍保存するようにしてください。
切ったジャガイモを茹でる・蒸す・電子レンジなどで加熱しマッシュポテトにします。十分に冷まして水分をとばしてから冷凍庫へ。茹でた後は、ラップでじゃがいもを包んでなるべく空気に触れないようにして冷蔵庫の中に入れましょう。
水分をとばすことで解凍後、水っぽくならず美味しい食感を保てます。保存期間は2〜3週間ほどもちます。
小分けに冷凍してお弁当の隙間に入れたり、コロッケの具にしてもいいですね。冷蔵保存より日持ちしますし、一手間加えて保存している分調理の際時短になってとても便利ですよ。
解凍方法は自然解凍がおすすめです。電子レンジで温めて解凍すると水っぽくなってしまうので、使用する前日に冷蔵庫へ移しておきましょう。
もうひとつおすすめの冷凍方法がフライドポテト用に冷凍保存する方法です。手作りのフライドポテトは揚げる前に一度冷凍するとより美味しく作れるのです。
保存方法は冷凍保存とあまり変わらず、切り方をポテト用にするだけです。皮をむいて短冊切りにしたジャガイモを沸騰したお湯に入れて火を止めた後、5分程下茹でします。
しっかり水気を切り、十分に冷ましたら冷凍庫へ入れます。一晩冷凍すれば十分美味しく食べられますが、3週間は保存可能です。下準備が必要ですが、わざわざ1日冷凍した方がいいくらいなのでぜひこの機会に試してみてください。
皮をむいた・切ったじゃがいもが変色してしまう理由
じゃがいもが黒く変色してしまう一番の理由は、じゃがいもの成分のチロシンと呼ばれる成分が空気中にふれて酸化することです。
チロシンが酸化することによりメラニンと呼ばれる成分に変化します。このメラニン実は髪の毛の色素の成分と同じなんです。
チロシンが酸化してしまいメラニンがつくられることによりじゃがいもが黒く変色してしまいます。
黒くなってしまったじゃがいもは、食べることは可能ですが見た目が悪くなってしまっているので調理する際はカレーなどの形や色が目立たない料理に使うことが大切です。
皮をむいた・切ったジャガイモを冷凍保存するときに気をつけるポイント
正しく下ごしらえをする
変色しやすいジャガイモは調理前に下ごしらえをしておくと防ぐことができます。美味しく食べれるように正しく下ごしらえをして調理をするといいですね。
下ごしらえの方法は、まずジャガイモをよく洗い皮をむきます。この時、芽の部分と緑色に変色した皮の部分はしっかり取り除きましょう。
芽の部分は包丁の刃元で取るかピーラーの尖ったところで取ってみてください。緑色の皮の部分は色が見えなくなるまで厚く皮をむきます。
切ったジャガイモがひたひたになるよう水にさらしておきます。時間は5〜10分程浸しておけばいいです。ここで注意することは長時間水にさらしておかないことです。
長時間浸すことで、ジャガイモに含まれている栄養素やデンプンが抜け過ぎてしまいジャガイモ特有のホクホクした食感が失われてしまいます。
なのですぐ調理できる場合は長くても10分程にするといいいですよ。水にさらすことで変色はもちろん、デンプンを洗い流してジャガイモ同士をくっつきにくくする効果もあるのでぜひ調理前に下ごしらえしてみてください。
皮をむいたジャガイモが黒く変色したら?
冷蔵庫で保存していたのに黒く変色してしまった!食べて大丈夫かな?と不安になりますよね。黒くなっても害はないので食べても大丈夫です。
変色して食べる気が失せてしまったり、見た目が気になったりする場合はピーラーで薄くむいてみるといいでしょう。もしくは、カレーや肉じゃがなど色の濃いお料理で調理すると色が気にならず食べやすくなるのでおすすめです。
冷凍保存、冷蔵保存の日持ちに注意
保存期間はそれぞれ冷蔵保存するなら1週間(できるだけ翌日に調理)。冷凍保存でしたら3週間までを目安に調理してください。
しっかり保存していたのに下記のような様子が見られたら食べないよう注意しましょう。
- カビが生えている
- 異臭がする
- 表面がヌルヌルしている
このような状態のジャガイモは食べないよう調理前に注意して見てください。
緑色に変色した皮の部分と芽の部分にはソラニン・チャコニンという人体にとって悪影響となる成分があるため、しっかり取り除くようにしましょう。
万が一口に入れてしまうと、嘔吐・めまい・腹痛など体調不良を引き起こしてしまうことがあります。小さな子どもは命に関わってくることもあるので要注意です!
まとめ
・皮をむいた、切ったじゃがいもが変色するのはじゃがいもが酸化てしまうから。空気との接触を断つことが大切。
・じゃがいもはボウルなどに水をはり、じゃがいもを漬け込むようにして保存する
・下茹でして冷蔵保存することで3日ほどもつ。
・マッシュポテトにして冷凍保存することで1ヶ月も長持ち。
・冷凍保存した後は、解凍せずなるべく凍ったまま調理すると風味を損なわず調理ができる。
今回の記事は、皮をむいた・切ったじゃがいもが変色してしまう理由や長持ちさせるための方法、冷凍保存した後に風味を損なうことなく調理する方法について紹介しました。
じゃがいもの性質や特徴を理解することによって、長持ちさせる方法のバリエーションが広がりましたね。
長期保存の方法を覚えていれば、グラタンやじゃがいものポタージュなど凝った料理にも活用方法が広がりそうです。
今回紹介した長持ちさせる保存方法を上手に使ってじゃがいもを美味しく食べてくださいね。