日本の食卓には欠かせない一品である味噌汁。朝はパン食の方も増えていると思いますが、それでも「味噌汁だけは!」と飲む人もいらっしゃるのではないでしょうか?
家庭で作る味噌汁からスーパー・コンビニで手に入れることができるインスタントのものまで、日本の食生活からは切っても切れない食卓の“逸品”です。
そんな味噌汁も、飲みすぎることにより体に悪影響を及ぼすものなのでしょうか?今回はまず、味噌汁を飲みすぎることのデメリットについて見ていきたいと思います。
この記事を読むことで味噌汁の飲み過ぎのデメリット、メリット、体に与える影響について知ることができます。
味噌汁の飲み過ぎによるデメリット・体に悪いのか?
味噌汁を飲みすぎが、体に悪影響を及ぼすという事でまず頭に浮かぶのは、 塩分のとりすぎという事ではないでしょうか。
世間では、“減塩”という言葉がよく言われていますよね。
それは、塩分を摂りすぎることで、体に悪影響を及ぼす可能性が高くなるという事から、減塩なら心配いらないですよという意味でつかわれているのでしょう。
それでは、どのくらいの塩分を摂取すると、いわゆる取りすぎになるのか考えてみましょう。
1日の塩分摂取量について世界基準として、世界保健機構(WHO)が1日に摂取していい量を5グラムと規定しています。米国は心血管疾患予防の観点から、1日3.8~6グラムとしています。
日本の厚生労働省が発表している報告書では、18歳以上の男性は8グラム未満、18歳以上の女性は7グラム未満という目標量を定めています。
また、日本高血圧学会減塩委員会というところでは、高血圧予防のため1日6グラム未満という制限を勧めています。
この数字を超えると、塩分の過剰摂取という事になり、体にいろいろな悪影響が出てくるという事になります。
この数字を味噌汁に当てはめてみるために、ほかの調味料との塩分比較を見てみましょう。
小さじ一杯に含まれる塩分
◎食塩 6グラム
◎醤油 0.9グラム
◎トマトケチャップ 0.2グラム
◎マヨネーズ 0.1グラム
◎バター(有塩) 0.1グラム
◎和風だしの素 1.3グラム
◎コンソメ固形1個 2.3グラム
これに対し味噌0.8グラム、だいたい味噌汁一杯に使われている味噌の量は小さじ一杯程度なので、味噌汁お椀一杯に含まれる食塩摂取量は約1グラム。
この数字を見る限り、一日に三回食事をするときに、お椀一杯の味噌汁を飲むことは特段問題にはなりません。つまりは、一日に5杯も6杯も飲むようなことがなければ大丈夫なのです。
味噌汁の塩分の過剰摂取で起こること
塩分を摂りすぎることで実際に心配される悪影響(病気)とは何なのでしょう?以下に挙げたものが主に心配されるものになります。
高血圧
動脈硬化
心筋梗塞
脳卒中
塩分の摂り過ぎは、血液の流れを悪くします。そして高血圧を招き、そこから動脈硬化などになっていきます。
いわゆる血液の流れが悪くなり、無理に血液循環を促すため、血管が詰まったり、破裂したりするということがおきてしまうのです。
今回のテーマである、味噌汁は飲みすぎると体に悪いのかという事は、主にこのような情報を皆さんが普段聞いたりしているからではないでしょうか。
しかし、ただ単に味噌汁を飲んだから、飲みすぎているからという事で、重大の症状になるという事は考えづらいのです。
そして、味噌汁には悪い影響よりも、体に及ぼすいくつかの”良い影響“もあるのです。では、なぜ味噌汁を飲んでも悪影響が少ないのかということを見てみましょう。
味噌汁(味噌)のメリット
この項目では、味噌汁のメリットについて書いていきます。そこで、まずは味噌について触れていきます。いかに味噌というものが体に良いかが分かりますよ!
味噌とは、大豆や麦・米等の穀物に、塩・麹を加え発行させて作る発酵食品です。
この発酵食品には、
- 腸内環境を整える→便秘解消
- イソフラボンも十分に摂取できる→女性ホルモンの働きを活性化
- タンパク質・ビタミンが多い→美肌や美白に効果
など、いずれも健康に良い成分が多く含まれているのです。さらに、味噌汁にはいろいろな具が使われていますね。
わかめ・豆腐・イモ類・緑葉職野菜・あさり・シジミ・海苔…書き出せばキリがないほどたくさんの具を使えますね。
組み合わせにより先ほどの①~③の項目がさらに効果を上げることになるのです!この味噌を使って作るものが味噌汁ですよね。
という事は、どちらかというと体に良いことの方が多いのではないかと思いませんか?
そして、味噌に含まれる塩分は、ふつうの塩に比べて約30パーセントの減塩効果があるのです。そう! 冒頭で書いた減塩効果もあるのです!
味噌汁の飲み過ぎについてのまとめ
味噌汁の飲み過ぎは体に悪いのか?改めて今回のタイトルに戻らせていただきましたが、実は味噌汁は大変体に良い優れたものであることが分かりますね。
何事においても飲み過ぎ・食べ過ぎは良いことはありません。1日の食事毎に味噌汁を一杯飲むことにより、体にとってはいいことずくめと言ってもいいほどなのです!
昔から味噌は医者いらずという言葉もあるほどなのです。そして、驚くべきは高血圧・脳卒中やがんなどからも体を守ってくれるのです。
伝統ある食材を大切にして、後世まで残してゆきたいですね。