ジャガイモを調理しようと冷蔵庫から取り出したら赤っぽく色が変わっていたことはありませんか。
この記事では、ジャガイモの色が変わる理由、ピンク色をしたジャガイモの品種、ピンク色になったジャガイモは食べられるのか、変色を防ぐ方法ついてまとめました。
記事を読み終えると、ピンク色をしたジャガイモは食べられるのか、捨てなければいけないのか。また、その原因と対処法を知ることができます。
目次
ジャガイモがピンク色に変色してしまう理由
低温障害
ジャガイモの中身がピンク色に変色するのは、ジャガイモが発育する過程での低温障害によることがほとんどです。
土の中で発育している間に温度が低くなると、一部分だけが変色し、ピンクや赤色になる原因となります。
見た目は普通のジャガイモと同じなのに、包丁を入れてみると中が赤っぽくなっている場合は、低温障害による変色の可能性が高いです。
ポリフェノールによる酸化
ジャガイモにはポリフェノールが含まれており、そのポリフェノールが酸化することにより赤やピンクに変色します。赤くなったものをそのまま放置しておくと、その後茶色になります。
また、ジャガイモは切ったまま置いておくと空気に触れることで酸化が促進され、切った時は普通の色でも時間が経つと共に赤やピンク色に変色していきます。
ピンク色のジャガイモ ノーザンルビーとは
ノーザンルビーとは、2000年になってから登録された、比較的新しいジャガイモの品種のことです。
ノーザンルビーは、カレーや肉じゃがに使われるような、いわゆるジャガイモと言われているものとは少し異なる特徴があります。以下でその特徴を説明します。
ノーザンルビーの特徴
見た目も中身も赤い
まず、ノーザンルビーが普通のジャガイモと違うように見えるのには、見た目と色の2つの特徴があります。
まず見た目です。普通のジャガイモは比較的丸っこい形をしていますが、ノーザンルビーはそれに比べて細長い、楕円のような形をしています。メークインを想像するといいかもしれません。
次に色です。ジャガイモといえば黄色味のある、薄い黄土色のような色を想像する方が多いと思いますが、ノーザンルビーは紫色を含んだ綺麗なピンク色をしています。
これら2つの異なる点により、ノーザンルビーは普段みなさんがスーパーで買うジャガイモとは違うように見えるのです。この色と形により、さつまいもと似ているとも言われています。
また、ノーザンルビーはその見た目だけではなく、切った中身も赤みがかった色をしているため、近年注目されている赤肉品種のジャガイモです。
他の赤肉品種のジャガイモと比べて色が薄く、ピンク寄りの色味をしているのが特徴的です。
色がそのまま残りやすい
ノーザンルビーの大きな特徴は、中身が綺麗なピンク色なところです。ジャガイモの赤肉品種には、ノーザンルビーの他にもシャドークイーンやインカレッドなどがあり、どちらも濃い色をしています。
その綺麗なピンク色は、ノーザンルビーに含まれるアントシアニンという成分によるものです。アントシアニンが含まれている野菜や果物として有名なのはブルーベリーです。
アントシアニンは、ブルーベリーのような紫色のものに含まれていることが多いですが、ほとんどの場合加熱すると色が抜けてしまいます。
しかし、ノーザンルビーの場合、熱を加えても色が落ちにくく綺麗なピンク色がそのまま残ります。
熱を加えても色が抜けにくいという大きな特徴を持つノーザンルビーは、揚げ、焼き、煮物、どの調理法でも色があせることなくしっかりと残るので、味だけでなく、見た目でも楽しむことができます。
ジャガイモがピンク色に変色してもは食べられる?
赤色やピンクに発色する素となっているのは、花や野菜、果物などの赤みの成分と同じです。
すなわち、リンゴやいちごなどの赤色と同じ赤なので、最初はびっくりするかもしれませんが、食べても全く問題はありません。
万が一変色してしまっても普段通り料理して食べることができるので安心して召し上がってください。
ジャガイモがピンク色に変色してしまうのを防ぐ方法
ジャガイモの変色を防ぐには、大きく分けて二つ。水を入れた密閉容器に入れて保存する方法と、茹でてから保存する方法があります。
水を入れた密閉容器に入れて保存
まず初めにタッパーなどの密閉容器にジャガイモが全て浸かる量の水を入れます。次に、皮を剥いたり、切ったりしたジャガイモを密閉容器に入れます。
水に入れることで酸化を防ぎます。この時注意することは、ジャガイモが水からはみ出さないことです。そのため、余裕のある大きさの密閉容器を用意することをおすすすめします。
次に、蓋をして冷蔵庫に入れます。大きめの密閉容器がない場合、ボウルとラップで代用することもできます。
ラップを使う場合はしっかりとくっつくものを使いましょう。その後は1日1回水を替えるだけで大丈夫です。きちんと替えていれば、変色せずに一週間ほどは保存しておくことができます。
水を入れた密閉容器を使った保存方法のデメリットとしては、ジャガイモに含まれている栄養成分が流れ出てしまう可能性があることです。
もし、栄養成分を閉じ込めたまま保存しておきたい場合は、もう一つの方法である、茹でてから保存することをおすすめします。
そのまま水につけるよりも保存できる期間は短くなりますが、栄養は逃さずに保存できるので状況によって使い分けてみてください。
茹でてから保存
まず、皮を剥いたり、切ったりしたじゃがいもを軽く茹でます。次に、キッチンペーパーなどを使ってしっかりと水気を切った後、お皿や密閉容器に移して蓋をして冷蔵庫に入れます。
ジャガイモは調理して食べることがほとんどなので、茹でてから保存してもそのまま使うことができます。しかし一度火が通っているので、3日以内を目安に食べ切るようにしてください。
まとめ
・ジャガイモのピンク色は酸化や、低温障害によるものなので、普段通り調理して食べることができる
・ノーザンルビーという、薄いピンク色をしている赤肉品種のジャガイモもある。
・ジャガイモは変色しても普通に食べられる。
・変色を防ぐ方法として、水に入れて保存する方法と、茹でてから保存する二種類の保存方法があるが、水に入れた場合は、栄養成分が溶け出てしまう場合がある。
ジャガイモが変色する理由や、変色を防ぐ保存方法を解説してきました。結論として、ジャガイモは変色しても普通に食べられることがわかりました。
ご紹介した変わった品種のジャガイモや、変色を防ぐ方法も上手に活用して、これからもジャガイモの調理を楽しんでみてくださいね。