先輩や友人から譲り受けたスーツや体操着、仕事の制服として使用していた作業着など、個人名や会社名の刺繍がされているものって結構多くないですか?
そして、譲っていただいたスーツの場合は持ち主の名前、作業着などは会社名をなくして使用したいなと思うことはありませんか?
私自身は、雑誌の付録などに付いてくる布製のバックや巾着など、テキスタイルデザインはすごくかわいいんだけど、目立つ部分にブランド名の刺繍がバーーーンッ!!とされていて・・
ソレない方が使い勝手が良いのに何故入れちゃったの??ない方が個人的にはすごくうれしいのに・・(涙)と思い、取りたい!と思った経験があります。
だけど、取り方が難しそうだしうまく取れなかったら布を傷めてしまうのではないか??取れても跡が残りそうだな・・と不安になってしまいますよね。
ですが、うまい取り方のコツをしっかりと押さえて臨めば意外とそこまで難しくなくとることができるんです!!
今回はそんな、刺繍をとる時に必要な道具や簡単に取ることができる取り方のコツともしやってみて取れなかった時の最終手段をお伝えしていきます。是非参考にしてみてくださいね!!
目次
刺繍をとる際に使う3つの道具
リッパー:刺繍糸を切ります
縫った糸をほどく専用の道具です。
先端の長細い部分で糸をたくさんすくい上げることができ、すくい上げた糸を押し進めると窪みの部分で止まり、止まった部分が刃になっているので安全に糸をまとめて切ることが可能です。
普通の洋裁バサミよりも楽に切ることができて便利な道具です。
毛抜き:リッパーで切った糸を抜きます
切った刺繍糸を指で抜くことも可能ですが、細かい部分は毛抜きを使うとピンポイントで抜くことができるのでストレスが少なくすみます。
アイロン:糸を取った後の針跡に当てる
刺繍糸を取った後の針跡にアイロンの蒸気を当てて目立たないようにします。リッパーは手芸店や100円均一のお店でも取り扱いがあります。
高い頻度では使わないしそこまで道具にお金をかけれないという方100円均一のお店で購入してみてもいいですね。
刺繍の取り方
では、実際に刺繍糸の取り方を説明していきます。大まかな取り方は以下のとおりです。
① 刺繍の裏側を表にしてリッパーで糸を切る
② 裏側の糸を切ったら、次は表側の糸もリッパーで切る
③ リッパーで切った糸を毛抜きで丁寧に抜く
④ 毛抜きで抜いた糸の針跡にアイロンのスチームをあてその後アイロンをかける
簡単に刺繍をとるためのコツ
大まかな取り方は「刺繍の取り方」になりますが、それぞれの行程や取り方のコツ・ポイントなども追加でお伝えしますので参考にしてやってみてください。
刺繍の糸を切る時には刺繍の土台になっている生地自体に傷をつけたり、切らないようによく確認をしながら少しずつ慎重に切り進めていきましょう。
刺繍糸の色と生地の色がよく似たものの場合は、見分けがつきずらいこともあるので、更に生地を切らないように注意が必要です。
糸切りの作業後の糸抜きの作業では、縫い始めや縫い終わりの部分は糸が抜きずらくなっています。
この場合も抜きずらいからっといって強い力で抜いてしまうと生地を傷める原因になったり、針跡の穴が大きくなってしまう原因になりますので、1本1本丁寧に抜いていってください。
糸を抜いていて抜きずらいなと思う場合はもう一度、リッパーで裏側・表側の糸を切り、糸を抜くということを繰り返してください。
地道な作業ですが、繰り返しこの取り方を行うことできれいに糸取りができますよ。
糸抜きが終わると、そのあとはアイロンがけになります。アイロンのスチーム機能を使い、刺繍糸の針跡部分にアイロンをかけます。裏側も表側も両方しっかりとアイロンをかけてください。
生地にできた穴やへこみがこの作業で目立たなくなります。アイロンでの注意点は生地の素材に気を付けること。
熱に弱いナイロンやポリエステルなどの素材は変色する可能性がありますので、必要であればあて布などをして、様子をみながら行いましょう。
どうしても刺繍が自分で取れない時の最終手段
刺繍をとり始めたけど、やっぱり途中で諦めてしまったり自分で取るのは難しいとと思う場合は洋服のお直しやリフォームを引き受けてくれているお店に一度相談してみてください。
刺繍取りを行ってくれるお店も中にはあるようです。ただ、刺繍というのは生地に穴をあけて糸で装飾しているので糸は取れたとしても開けてしまった穴を完全に塞ぐというのうは難しいです。
とくにシフォンやレースなどデリケートな素材に施した刺繍はプロにお願いをしても針跡が残ってしまうもので、はじめから刺繍を取るという選択をしない方がいいものも中にはあるということです。
上記のような注意点も頭に入れてお願いをするのかしないのかの判断をしてみてください。
依頼する際にもお店の方としっかりとコミュニケーションをとり、仕上がりについて確認をした上で依頼しましょう!!
こうした知識を入れておけば、万が一希望通りにならなかった場合でも気分を害することなく、自分自身とお店も気持ちのよいやり取りができますよね。是非参考にしてみてください。
まとめ
・刺繍はリッパー・毛抜き・アイロンでとることができる。
・刺繍取りは、コツをおさえながら基本に忠実にやってみる。
・自分でうまくできない場合は、プロに頼むのも手。ただ、デリケートな素材は要注意。
大きさや細かさによっても掛かる時間は変わってきそうですが、刺繍をとるには「根気」がとても必要です。
素材の確認と、3つの道具をうまく使って焦らず、丁寧に時間をかけてお伝えした取り方に是非挑戦してみてくださいね。
刺繍がうまくとれ、針跡も目立たないように仕上げることができたら、より一層その「もの」に対する愛着も増え、長く愛用できそうですね。
ですが、万が一自分で取るのが難しい場合はリフォームなどのプロがいるお店に持ち込んで相談もしてみてください。