砂糖といえば、料理の「さしすせそ」にも出てくる代表的な調味料。日々の料理には欠かせません。
煮物にお菓子、パンやジャム、シロップ作り、果実酒作り。さらには、コーヒーや紅茶など、飲み物に入れることもあります。
新生活が始まり、とりあえず砂糖を買ってみたは良いものの…
「砂糖って温かい所にしまえば良いの?それとも冷たい所?いや、常温?」
「虫がわくって聞いたことがあるような!?」
「わからないからひとまず冷蔵庫にしまっておいた。」
などなど、保管方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、砂糖にダニや虫が湧く危険性から、適切な保管方法まで、丁寧にご紹介しています。
この記事を読めば、「とりあえず砂糖を買ってみた」あなたも、砂糖を虫の繁殖場所にせずに、適切に保管することができるようになります。
砂糖にダニや虫がわく危険はある?
実は、砂糖にダニや虫がわくことはほとんどないと言われています。なぜなら、砂糖はダニや虫が快適に過ごせるような環境ではないからです。
ほとんどのダニは、小麦粉などの粉ものは好みますが、砂糖は好みません。
また、虫は水分がないと生きていけませんが、砂糖には水分があまり含まれていないため、虫が砂糖の中で繁殖することはないのです。
しかし、サトウダニには注意が必要です。サトウダニとは、その名の通り、砂糖の中で繁殖するダニです。
純度が高い
- 氷砂糖
- 上白糖
- グラニュー糖
- 角砂糖
- 粉砂糖
などでは繁殖することはありません。
なぜなら、ダニが必要とする水分、窒素分、灰分(ミネラル)などが不足しているため、生きていけないからです。
反対に、
- 三温糖
- 中白糖
- 黒砂糖
- 和三盆
などではサトウダニが爆発的に増殖することがあります。
なぜなら、これらの砂糖には窒素分、灰分(ミネラル)などがたっぷり含まれており、温度・湿度さえ合えば、サトウダニの絶好の繁殖場所となるからです。
これらの砂糖は、サトウダニが大量に繁殖する原因になるので特に管理に注意がいります。
砂糖の正しい保存方法
砂糖の保存は、冷たくて暗い所が基本です。これまで、砂糖は、「常温保存」するのが当たり前でした。
しかし、先程述べたような
- 三温糖
- 中白糖
- 黒砂糖
- 和三盆
などを保管する場合は特に、サトウダニが繁殖するのを防ぐために、冷たい場所に保管しておく必要があります。
仮に、完璧に密封していたとしても、サトウダニは砂糖を使う際に入り込んでしまう可能性があります。
一度サトウダニに入り込まれてしまえば、窒素分、灰分(ミネラル)などがたっぷり含まれているこれらの砂糖の中では、ダニはどんどん繁殖していってしまいます。
そのため、ダニが活動できないような冷たく暗い場所に保管する必要があるのです。
砂糖の保存期間・日持ち
砂糖には賞味期限はありません。というのも、砂糖は長期間保存しても品質が変化しない食品だからです。
農林水産省によるJAS法でも、長期保存可能食品として規定されています。したがって、理論上、砂糖は何年でも使用可能です。
しかし、湿気を含んで黄色く変色したり、固まってしまったりすることはもちろんあります。
ですので、長期保存可能だからといって、いつまでも置いておいたり、不用意に買いだめしたりするのは避けた方が良いでしょう。
賞味期限・消費期限のある他の食品と同様、砂糖も開封後は早めに消費を心がけておきましょう。
砂糖を保存する時の注意点
先程述べたように、砂糖は冷たく暗い所に保存すれば良いのですが、冷蔵庫はおすすめしません。
なぜなら、冷蔵庫に砂糖を出し入れすると、結露が発生するからです。結露は、砂糖にとっては余分な水分となってしまいます。
水分を含んだ砂糖は品質が劣化し、黄色く変色したり、固まったりしてしまいます。冷蔵庫に保存すると、温度差が大きいため簡単に結露ができてしまうのです。
そのため、冷蔵庫や冷凍庫は避け、冷暗室などに保管しましょう。また、袋のまま保存すると、虫に食い破られる可能性や、近くにある香りの強いものの香りが移る可能性があります。
ですから、密閉容器に入れることをおすすめします。もし密閉容器に砂糖を移すのが面倒であれば、袋ごと密閉容器にしまってしまいましょう。
小麦粉や片栗粉に虫がわく危険性はあるのか
小麦粉や片栗粉には簡単に虫がわきます。シバンムシという虫で、小麦粉などの乾物を餌にしています。
この虫自体は、人体に影響はないとされていますが、アレルギーを起こす原因となることもあるので、誤っても口にすることのないようにしましょう。
この虫が小麦粉や片栗粉に繁殖しないようにするには、砂糖同様、密閉した容器に入れ、冷たい場所に保管することです。
まとめ
・色の付いた砂糖ではサトウダニが繁殖することがある
・砂糖に消費期限はない
・砂糖は密閉容器に入れ、冷暗室へ
・小麦粉や片栗粉も、密閉容器に入れ、冷暗室へ
砂糖はサトウダニにとっては格好の繁殖場所。そのため、保管方法を誤るとダニがわくことがあります。
しかし、この記事で紹介した簡単な保管方法を実践していれば、心配する必要はありません。
砂糖の保管場所に困っていたというあなたも、これまでの保管方法が間違っていたというあなたも、この記事を参考にして砂糖を保管してみましょう。
そうすれば、ダニなどの虫に怯えることもありませんし、砂糖が黄色く品質劣化したり、固まってしまったりして使いにくい、なんてこともありません。
これから一緒に、快適な砂糖ライフを歩んでいきましょう!