御朱印の収集は、ここ2~3年ブ-ムと言ってよい程の広がりを見せています。テレビで取り上げられたこともあり、御朱印帳を持っている方も多くいらっしゃることでしょう。
また、これから始めたいと思ってはいるものの、どのように始めればよいのかわからない方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、御朱印帳の入手方法、種類、使い方、使う時の注意点やマナー、保管場所についてご紹介します。この記事を読めば、あなたも気軽に御朱印帳集めを始められるはず!
御朱印とはどんなもの?
御朱印とは、「神社や寺院で神様、仏様とご縁を結んだ印」で、主に参拝者向けに押印される印章のことです。
神社仏閣の参拝というと、最近では、その手順や仕方でも正式には…なんて言われることも多くなり、ましてや、これから御朱印集めを始めようか、という方々の中にはそのマナーに気を使われることもありますよね。
しかし、「これを守らなければ」という決まった形式はありません。
参拝は、ある種、儀式としての型式な側面も含まれますが、御朱印をいただくことは、さほど難しく考えることではありません。
そのため、御朱印帳もそれぞれの神社やお寺のオリジナルなものから、人気アニメとのコラボ、若者向けにカラフルな表紙で目を引くものなど多種多様です。また、始められるきっかけも様々です。
日本の伝統文化として捉え、興味を持ったという方から、新選組が好きで、所縁のお寺に行った記念として始めたという方も。単に収集が趣味という方も多いですね。
敬意を持って御朱印をいただこうという気持ちがあれば、どんなきっかけで始められても宗教施設に足を運ぶのはありがたいこと、と神主さんも仰っています。
朱印とは、神社でいただく赤い印象。今では日付や名前も書いてくださいますが、元々は朱印だけで、お守りの意味合いが大きかったのです。
これに対して、お寺でいただくのは納経。写経を奉納し、その証として、納経帳にいただくものでした。
その昔は、額に入れたり、掛け軸にして功徳の証として家に飾ったりしたとも言われています。明治以前は神社、お寺の垣根がほぼなかったので、両方に御朱印の習慣があります。
ちなみに、私がいただいているのは納経帳です。見返してみれば、平成13年が始まりでした。
御朱印帳はどこで手に入れる?
さて、その入手方法も様々あります。
神社やお寺ではオリジナルなものを買うことができますし、インターネットでのネット通販、文房具店や本屋、参道のお土産屋さんやお寺から直接通販で買うことだってできます。
ネットでは、手作りの御朱印帳キットなるものも販売されていましたので、自分でオリジナルなものも作れます。
時代の流れなのでしょうか。御朱印帳もポピュラーになっていますね。
御朱印帳の種類は?
1.蛇腹タイプ
最も一般的な御朱印帳です。紙を蛇腹に折って収めたものです。本筋としては、二重に紙を重ねて折っていましたが、一重のものもあります。
表・裏に御朱印をいただくこともできます。(使い方の項目で詳しく解説します)。観光などで好きな神社仏閣巡りに規制なく使えます。
2. 和綴じタイプ
紙の背の部分を紐で和綴じしたものです。
ノートタイプ
霊場巡りなどはあらかじめ順番に回れるような種類もあります。順番にまわれない場合は、いただくページを間違わないようにしなくてはなりません。
バインダータイプ
和綴じの中でも前後を入れ替えられるタイプです。順番にまわれずとも、ページ番号の記載がなければ、後から順番に並び替えて、綴りなおすことができます。
御朱印帳のサイズは?
一般的なサイズは半紙の四分の一です。数値でいえば、縦16×横11㎝。メリットとしては、持ち運びやすいことでしょう。
大判サイズ(B6)もあります。数値で言えば、縦18×横12㎝。
メリットとしては、ダイナミックなものや文字数の多い御朱印に対しても、バランスが良いということでしょうか。
書き置き(予め書いて置いてある御朱印。繫忙期や書き手が不在の時にいただくことができます。)を貼る時にもそれぞれにサイズがありますので、標準ですとサイズオーバーなんてこともあります。
ある書き手さんによると、大きめサイズが書きやすいと本音を仰っています。どちらでもよろしいのです…とのことですが。
御朱印帳袋なるものもありますので、大判サイズでも持ち運びやすいかもしれません。
御朱印帳の使い方
御朱印帳を持っていれば、基本的に社務所や授与所に行き、「御朱印をお願いします」と言って帳面を渡します。
お持ちでなければ、その場で買い求めることもできます。この時、若干のマナーと呼ぶものはありますが、次の項でまとめてお話しします。
いただく時は参拝をしてから、というのが順序です。さて、御朱印帳を初めて使う時ですが、表紙には白紙の部分があります。この部分には、御朱印帳あるいは、納経帳と書き入れます。
ご自分で書かれるのはもちろん、買い求めた際や、御朱印をいただく時にお願いすれば、達筆で書いていただくことも可能です。
表紙裏には、氏名・住所を入れましょう、と推奨されていることも多いのですが、紛失の場合や取り違えに備えて、といったところです。
私は何も書いていません。ブ-ムで御朱印帳も有名な神社仏閣では、被りのある場合もあることを考えれば、後で悔やまないためには備えておくのも良いことです。
また、お寺ではたっぷりの墨を使って書いてくださる場合も多いのですが、その際、押し紙や当て紙といった薄い紙を挟んだくださることがあります。
墨の移りを防ぐものなので、墨が乾けば抜いてしまってかまいません。
迷われることが多いのは、「表と裏の両面を使うのか片面にしておくのか」、「神社とお寺を別々に用意するのか」というものですが、どちらでも大丈夫です。
墨の裏写りを考慮して表面だけを使用される、納棺のことを考えて神社とお寺は分けておくなど、人それぞれです。
御朱印帳を使う時の注意点・マナー
ここからは、神主さんやお坊様のご意見を参考に見ていきましょう。
御朱印を集めるのを趣味としている方も多くいらっしゃいますが、スタンプラリー感覚の方も見受けられるようです。
「参拝もせずに」とは論外ですが、「旅の思い出に」と御朱印帳にご自分で色々と書き込みをしている場合やスタンプと混在している場合もあるそうです。
神主さんのお話しですが、「その様な御朱印帳をお断りすることもあります」とのことです。
神仏とご縁を結んだ証としての御朱印ですから、敬意を持って取り扱い、御朱印帳には御朱印以外はNGと心得てください。
御朱印をいただく時は、そのページを開いてお渡ししてください。
書き手側が探さなければなりませんし、持ち主側のマイル-ルを無視してしまう(たまに拘りのルールをお持ちの方がいらっしゃるそうです)ことにもなります。
また、神社では初穂料、お寺ではお布施として、概ね300円程をお支払いしますが、小銭を用意しておきましょう。1万円札などは迷惑になりかねません。
御朱印帳を保管する場所
特に決まり事はありませんが、神棚やご仏壇内の引き出しなどに保管されることが多いようです。御朱印帳が満杯となれば満願ということなので、貴重品と同じように大切に扱ってください。
くれぐれも足元に置くなど、杜撰な取り扱いは避けましょう。最後に、保管と少し意味合いが異なりますが、御朱印帳は故人の納棺時にご一緒に入れられることも多くあります。
やはり、功徳の証として捉えられているからに他なりません。
まとめ
・御朱印帳は、神仏とのご縁を結んだ証として御朱印をいただく帳面です。
・難しく考える必要はありませんが、最低限のマナーを守り、収集してください。
インターネット上には、ご自分の収集された御朱印をアップしている方も多く、中には芸術作品と見紛うようなものもあります。
そのような有名な御朱印などは、わざわざそのために足を運ばれる方もいらっしゃる程です。バスツア-もあるようですから、御朱印巡りも楽しみの一つになるかもしれませんよ。