「節分といえば?」と尋ねられれば真っ先に思い浮かぶほどいつの間にか豆まきよりもメジャーな年中行事の1つとなった恵方巻きですが実はさまざまなルール、マナーが存在し、また新しく作られてもいるようです。
実はこれらのルール、マナーにもいろいろな理由や由来があるようで本当に正しいものなのか、全て守らないといけないのか情報がありすぎて迷ってしまいますよね。
この記事では
- 恵方巻きの正しい食べ方とは?
- 食べるときのマナー
- 恵方巻きの食べ方でよくある質問
などについて知ることができます。毎年なんとなく食べている恵方巻きですが、しっかりと方法や理由を知ることで
より楽しく当日を過ごすことができます。
恵方巻きの食べ方は口から離さないの?正しい食べ方について
「恵方巻きは口から離さないで食べる」というルールをご存知の方も多いと思います。
でも、あんなに大きい太巻きを離さず食べるのはなかなか難しいですよね?
これにはどういった理由があるのでしょうか。その昔、恵方巻きは太巻きではなくかっぱ巻きや鉄火巻きのような細くて口に入れやすいサイズのものが主流だったようなのです。
細い巻き寿司であれば、口から離さず一気に食べるのは時間がかからず特に苦労もなさそうですね。
現在、おもに売られている恵方巻きは豪華な具材を使ってボリュームいっぱいに見た目にも華やかに作り込まれています。
普段、太巻き寿司は切って食べているのに、節分の時だけ一気に食べるのも大変ですよね。
ですので、これは昔の細巻き寿司のスタイルのままであれば当てはまるのであり、現在の生活スタイルで完全に再現することは難しい場合がほとんどだと思われます。
恵方巻きを食べるときのマナーで注意したいこと
では、さまざまな説がある恵方巻きの食べ方のルール及びマナーについて説明します。毎年なんとなく食べていた恵方巻きに新しい発見があるかもしれません。
黙って食べる
恵方巻きは一般的に「1度食べ始めたらそのまま口から離さず、一気に食べきること」がルールとされていますが、実は地域によって解釈が異なるようです。
普段の食事とはずいぶん様子が違いますが「縁起物として食べ物を扱う行事であるために一般の食事とは違う」という解釈から、このようなスタイルで食べる決まりが作られたようです。
食べる時は自分の願い事に集中するために黙って食べるという解釈から口から離さないというルールができたということですね。
ただし小さいお子さんやお年寄りなどそれに合わせるのが難しい方も多くいらっしゃいますので「黙って食べるようにする」で統一するのが無難ですね。
恵方をむいて食べる
恵方と呼ばれる方角は4つしかなく東北東・西南西・南南東・北北西の4方向を年によって順に回すという方式です。
年ごとに恵方の方角が決まっており、福を司る神様(歳徳神 としとくじん)がいらっしゃるのでそちらを向き、自分の願い事を思い浮かべながら食べるということが一般的なルールとされています。
細かい方角なので、覚えないといけないの?と心配になりますがマスコミやメーカー、お店が毎年かならず恵方を発表しますのでそれを参考にしましょう。
普段の食事とはずいぶん様子が違いますが「縁起物として食べ物を扱う行事であるために一般の食事とは違う」という解釈であるようです。
恵方巻きの食べ方でよくある質問
ここでは恵方巻きに関して、よくある質問に答えていきます。なぜここまで浸透したかがよくわかります。
恵方巻きのルーツは?
恵方巻きは昔はなかったように思う年齢層の方もいらっしゃるかもしれません。確かに歴史的には「恵方巻きという行事」は存在していませんでした。
原型の行事には江戸時代から明治時代にかけて大阪で節分をお祝いしたり商売繁盛を願ったりしたことが由来としてあると言われています。
昭和の終わりごろに広島県のあるコンビニエンスストアが恵方巻きと名前をつけて太巻きを売り出しました。当時は西日本を中心に売られていたようです。
そして、2月の一般的に売り上げが下がる時期に使える強い商売材料として1998年にセブン・イレブンが全国的に「恵方巻き」の商品名で売り出し日本中に広まっていきました。
そこから色々とストーリーが付加され現在のような恵方巻きになったという説が有力です。
恵方巻きの食べ方 飲み物は飲んでも良い?
かつての細巻きから太巻きに変わっていた経過を考えると水分を摂らずに一気に食べることはどの食べ物であれ喉を詰まらせるなどの恐れがあるので飲み物を飲みながら食べても良いという解釈が近年は広まっています。
いくら福招きのためとはいえ身の危険を冒してまで一気に食べ切ることは本末転倒ですからね。
先に書いたように、恵方巻きを食べることに願い事をひも付けるので「集中するため、喋らないように口から離さない」というルール及びマナーになった説が有力です。
ただし行事の由来や背景を考えてみれば願い事に集中しさえすればほかの細かいところは寛容に考えても良さそうです。
立って食べる?座って食べる?
これも解釈が分かれるところですが恵方を向くということが最優先になるので方角があっていれば立っても座っても大丈夫でしょう。
恵方巻き自体が新しい行事ですから必ず立たなければならない、もしくは座らなければならないとは完全に決まってはいません。
家族で同じ方向を向いて立って食べるなどご家庭ごとに無理のないルールを決めアレンジを加えるのも良いかもしれませんね。
恵方巻きの具材は何を入れる?
太巻きが主流の現在では七福神から転じて「7種類の具材」を使って巻くのが一般的とされています。だからと言って、ここにもやはり厳密な決まりはありません。
卵焼き、シイタケの煮物、桜でんぶ、かんぴょう、きゅうりなど普段からお店で売られている太巻きでも良いですし特別な日の具材として、それぞれのご家庭に合わせた独自のものを入れても楽しいですね。
まとめ
日本の伝統行事というほど歴史は長くありませんがすっかり浸透した恵方巻き。
豪華なのり巻きが食べられる楽しい行事として込められたストーリーや意味を理解した上でルールに縛られることなく楽しみたいものですね。