通勤や通学で電車を使っていると、アクシデントに見舞われることもあると思いますが、《電車内の嘔吐》もその1つです。
自分が電車の中で吐いてしまった、もしくは吐いた人を見かけたという方もいらっしゃることでしょう。お酒の飲み過ぎ、体調不良など理由はさておき、逃げ場のない電車内で吐き気に襲われると本当に辛いですね。
さらに、他人の嘔吐物が自分にかかってしまった!という場合もあるかもしれません。強烈なニオイだけでなく、ノロウイルスなどの感染症も心配ですね。
今回は《自分が嘔吐してしまった場合》《他人の嘔吐に巻き込まれた場合》の両方から対応方法についてまとめました。「やってしまった!」と青ざめている方も、この記事を読めば、少しホッとできることと思います。
目次
電車で嘔吐してしまった時の対処法
周りへの迷惑を最小限にする行動をとりましょう。具体的には、
駅員さん、車掌さんに知らせる
恥ずかしさや申し訳なさから、これをせずに立ち去ってしまう人が多いそうですが、勇気を出して伝えましょう。
自分で行くのが困難であれば、同伴者や周りの人へお願いしても良いですし、体調が落ち着いたら下車して、そこの駅員さんに伝えるのでも良いのです。
できる限りの清掃をする
駅員さんや車掌さんへ伝えたら、次に行うことは、被害をできるだけ抑えるために自分でやれる範囲内で清掃を行うことです。
最後は鉄道の清掃員さんがきれいにしてくれますが、やはりできる限りのことは行いましょう。手持ちのティッシュやハンカチ、タオルなどを使って拭き取るなどは自分でもできますよね。
電車で嘔吐すると罪になる?
- 故意に嘔吐物を相手にかけた →「暴行罪」
- 駅員さんなどに、故意に嘔吐物をかける →「威力業務妨害罪」
故意ではない場合は、罪に問われることはありません。周りの人の持ち物にかかってしまった →罪にはなりませんが、相手の判断によって、クリーニング代などの弁償代が発生します。
- 車内清掃が必要なくらい電車内を汚してしまった →なし
- 車内清掃により電車が遅延 →なし
電車で嘔吐した時の弁償代について
電車の床や、イスなど、自分が嘔吐したことにより汚してしまったものの弁償についてはどうでしょうか。
汚れたのが電車の床やイスだけの場合
現状復帰にかかる清掃などは鉄道会社が行ってくれますし、弁償代を請求されることもありません。
人にかかってしまった場合
すぐにその場で謝罪し、今後のクリーニング代の弁償などの連絡をするために連絡先を聞きます。
弁償は不要と断る方もいるかと思いますが、基本的にこちらからはきちんと弁償する意思を伝えるのが誠意ある行動といえるでしょう。
通勤や通学に電車を利用している場合、今後も同じ電車で顔を合わせることは0とは言い切れません。今後のためにも、きちんとした対応を取っておくことが大切ですね。
損害賠償についてですが、この場合は、原状復帰に必要な費用を支払うことが求められます。例えば、服やバッグなどはクリーニングに出せば現状復帰が可能。
なので、相手の方からクリーニングにかかった費用を教えてもらい、それを支払います。
スムーズなやり取りのためにも、言いにくいかもしれないけれど相手にはクリーニング代の領収書や、現物の写真を求めることが大事です。
電車で嘔吐物をかけられた時の対応方法
電車に乗っていたら、突然隣にいた人が吐いてしまい、それが自分にかかった、なんてことが起きることがあるかもしれません。
精神的ダメージだけでなく、大切にしている服やバッグが汚れてしまうことだって考えられます。吐いた本人は、その場からいなくなってしまう、もしくは泥酔していて話し合うどころじゃない可能性もあります。
いざ、自分の身にこのような災難が起きたら気が動転してしまいますよね。ここでは嘔吐物をかけられてしまった場合の対応についてもまとめました。
相手の名前と連絡先を聞いておく
今回のような場合、汚されてしまった持ち物のクリーニング代えを相手に請求することができるからです。
吐いた人との会話が成立しない時は、同行者がいるならばその人へ、いない場合は一緒に次の駅で降りて車掌さんへ相談するなどしましょう。
吐いた人が体調不良などやむを得ずの理由だった場合、お金の請求をするなんて…と申し訳なく思う方もいると思います。あくまでもそこはご自身の判断にお任せします。
嘔吐物に汚染されたものの処理
嘔吐物がかかったところは嫌なニオイを放ちますし、早く身の周りをきれいにしたいですよね。
通勤・通学中であれば、いったん近くの駅にいったん下車して、会社や学校には電話で事情を説明し、その後に自分の身のまわりをきれいにしましょう。
洗えるものは洗う。そしてシャツなどはコンビニなどで買えるので、きれいさっぱり取り換えてしまうのも良いでしょう。ウイルスの感染の危険があるので、手洗いうがいをしっかりする。必要であれば病院へ行ってください。
電車で嘔吐している人を見かけたときの対応
他人が吐いている現場に居合わせたら、どうしていいかわからずその場から離れる方が多いと思いますが、急病により倒れてしまっているケースも考えられるので、嘔吐している人を見かけた場合の対応について知識を持っておくことも大切です。
- 駅員さんか車掌さんに伝える。
- 電話で鉄道会社のお客様センターに伝えるのもあり。
- 急病人の場合は、非常通報装置で車掌に伝える
ちなみに「非常通報装置」は、押すと車掌さんと通話できる装置です。
電車を停止させてしまうのでは…と不安になると思いますが、車掌さんに電車内で起きていることを伝えて、必要であれば車掌さんが電車を停車させる判断をするためのものですので安心してください。
※鉄道会社によって名称が違う場合があります
ノロなどのウイルスの感染のリスクがあるので、清掃は鉄道の清掃員に任せます。良かれと思って吐しゃ物を片付けるのはNGです。
なぜならば、ウイルスの種類によっては、接触以外に飛沫感染や空気感染の恐れもあるので、むやみに近づいてはいけません。周りで嘔吐した人に遭遇した場合は、必ず手洗いうがいを行いましょう。
まとめ
自分が電車内で嘔吐してしまったら、
- 駅員さん、車掌さんに伝えて、自分でできる範囲で清掃をする
- 罪には問わることはないが、人にかかってしまった場合は弁償代を支払う場合はある
周りで嘔吐している人がいたら、
- 駅員、車掌に伝える
- 緊急性があれば、「非常通報装置」を使う
- ウイルス感染のリスクがあるので他人の嘔吐物には触れない
突然の体調不良で電車内で嘔吐してしまうことは、他人事ではないですよね。泥酔はさておき、体調不良による吐き気は誰しもあり得る話です。
電車で吐いてしまい、「やってしまったー」というネガティブな気持ちばかりが頭をグルグルとしているかもしれませんが、その後に誠意も持って対応したのなら大丈夫ですよ。
もしくは、電車に乗っていたら突然近くの人が嘔吐してしまい見てしまった、さらに自分にかかったとしたら…?とてもショッキングで、突然のできごとに何もできず固まってしまうのが普通ですよね。
けれども、この記事の内容を覚えていたのなら落ち着いて対応してほしいです。
見て見ぬふりをして通り過ぎてしまうよりも、勇気を出して行動を起こすことで、もしも相手が急病人だった場合は一命を取りとめることができるかもしれないのです。
誰にでも遭遇する可能性のあることなので、周りの人にぜひ教えてあげてください。そして、自分の不甲斐なさに落ち込んでいる方も、口に出さないだけで案外皆やらかしてしまっているものなので、元気を出してください♪