みなさんはショートニング (shortening)が危険といわれていることをご存知でしょうか?
なんと「狂った油」とか、「食べるプラスチック」なんていわれているのだとか…
なぜこんなにも悪者のように言われているのか、その危険といわれる理由や、体の負担にならない使用方法などご紹介させていただきます。
商品の裏面を見ると、製菓子や製パン、揚げ物など、身の回りの食べ物にはしっかりこのショートニングが入っているんです!
私の今横にあるお菓子にもしっかりショートニングの文字が。身近な食品に入ってると思うと少し怖くなりますよね….
目次
ショートニングの正体・特徴とは
ショートニングとは、植物、動物油脂を原料固定油とし、そこに約10~20%
窒素ガスや炭酸ガスと乳化剤を混入したクリーム状の人工固形油脂のことをいいます。作られたのは、アメリカ合衆国で19世紀末に、ラードの代用品として作られました。
固定油脂というと、ファットスプレッドやマーガリンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
上記と何が違うか簡単にいうと、水や添加物が含まれているかいないかの違いです。
特徴としては、
- 味は無味無臭
- 色は白色
- ケーキやパンなどに多く使われている
- サクサクとした食感になる
- 揚げ物に使用するとカラッとした食感に
ショートニングは、食品のおいしいさを引き出すための欠かせない存在として知られています。
名前の由来は『サクサクさせる、ポロポロにする』を、英語で「ショート」と表現するため、ショートニングと呼ばれるようになったそうです。
余談ではありますが、みんなが大好きなスイーツ「ショートケーキ」のショートは、原料であるショートニングから由来したという説があります。
ショートニングが危険と言われる理由
そんな日常で欠かせないものになっていますが、実は「危険」と言われていることはご存知でしょうか?
なぜ危険なのか理由を調べて見ると、誰しも一度は聞いたことがある「トランス脂肪酸」というものが原因だったのです。
「トランス脂肪酸」とは、言葉通り脂肪酸の一種で、油脂を精製・加工するとできるものです。
トランス脂肪酸を取りすぎることで、体の中で悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを少なくする働きがあると言われています。
トランス脂肪酸によって身体に起こる危険とは
トランス脂肪酸は体外に排出されにくく、蓄積しやすい性質があります。長い間多く取り続けると、
- 冠動脈性心疾患のリスクが高まる
- メタボリック症候群、肥満のリスクが高まる
- 心臓病、動脈硬化のリスクが高まる
- 糖尿病や高血圧などのリスクが高くなる
- 発ガンの原因となる
- 不妊の原因となる
- うつ病、情緒不安定の原因となる
見るだけでゾッとしますよね…
特に女性の方は不妊に繋がる原因というのには驚いたかと思います。私も正直驚きました。
先進国の多くは、トランス脂肪酸などの脂質のとりすぎ防止、生活習慣病の予防、合わせてバランスの良い健康的な食生活にするよう呼びかけられています。
また、肥満王国と言われているアメリカでは、2018年6月18日にトランス脂肪酸の食品添加を原則禁止に!!やはりメタボリックや肥満とかなり関係があるんですね…
ショートニングが入っている食品
ケーキやクッキー、ドーナッツ以外にも、安価な値段で販売されている
- 食パン
- スナック菓子
- お惣菜
- 揚げ物
- マヨネーズ
- コーヒークリーム
- 冷凍食品
- ファストフード
こう書いていると、どんなものにも入っているのではないかと思ってしまいますよね。何かを買う時は食品の裏の表示を見てから買うように心がけましょう!
ショートニングの危険を下げるには?
ここまで読んでいただくと、とても恐ろしい食べ物のように思えてきて、どうしたら良いかわからなくなりますよね。
また、比較的高めの食品を買うことも手ですが、できれば安価で美味しいものを食べたい….
では、危険度を下げるにはどうしたら良いのか?それは、「食べ過ぎないこと。」
WHOによれば、以下のように目標が定義されています。
トランス脂肪酸の摂取量を、総摂取エネルギーの1%に相当する量よりも少なくする
上記を踏まえると、1日当たりのトランス脂肪酸摂取量は2g未満に抑える必要があるということ。
ショートニング100gあたり平均値として、トランス脂肪酸が入っているといわれているグラム数は約1gといわれているので、10g摂取したとしても0.1gなので食べ過ぎなければ、なんの影響もないように感じますよね!
まず、身近に手に入るものは商品の裏面を見ること、偏った食事やお菓子ばかりを食べず、バランスの良い食生活を心がけることで、自然と危険度が下がる生活ができます。
まとめ
- 「狂った油」「食べるプラスチック」などといわれている
- 色は白色で無味無臭
- 食品のおいしいさを引き出すための欠かせない存在
- 危険と言われている理由は「トランス脂肪酸」が多く含まれているから
- トランス脂肪酸は、肥満や冠動脈性心疾患、不妊に繋がる場合がある
- 危険度を下げるためには、「食べ過ぎないこと」を意識
- 食べる食べないの判断は自分自身で行う
ショートニングは、便利で安価に手に入るため、うまく料理に取り入れることができればとてもいい商品だと思いますが、、、今はトランス脂肪酸が少ない食品も多くあり、代用品含め探せばたくさんあるかと思います。
結局自分自身が選んで食べることになるので、「少量でも危険なものだ」「少ないからいい」かは、ご自身でご判断いただくしかありません。
この情報を知っている、知らないでは大いに違いが出るので是非周りの人にも伝えてあげてくださいね!この記事を読んだくださったあなたが、少しでも意識をしてくださることを願っています。