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片栗粉は生で食べても大丈夫?大福についている白い粉の正体も解説

片栗粉や小麦粉、コーンスターチ、パンケーキミックス、お好み焼きミックスなど、私たちの家に常備されている様々な粉物ですが、「粉物は生で食べちゃだめ!」とお母さんやおばあちゃんに教わってきた方が多いのではないか思います。

そこでふと疑問になるのが、『大福のまわりについているあの白い粉』。生で食べちゃってますよね?

実は、食べても問題がない粉と、食べたら死に至る危険性まである粉があります。特に妊婦さんや、小さいお子様、ご高齢の方がいらっしゃるご家庭は要注意です。

この記事を読んでしっかり違いを知り、家族に安心して料理を食べてもらいましょう

大福についている粉の正体は片栗粉

大福やお餅などにまぶされているあの白い粉の正体は一体何なのでしょうか?

実はあの白い粉の正体は『片栗粉』。実はは『もちとり粉』という、お餅がくっつかないように粉もありますが、現代では市場にあまり流通しないなどの理由で、片栗粉を代わりに使っているといわれています。

「えっ、片栗粉って生で食べても大丈夫なの?」と思われた方も多いかと思いますが、結論からいうと『片栗粉は生で食べても大丈夫』です。

大福についている片栗粉が生で食べられる?

1:  生の片栗粉は少量なら食べても大丈夫だが、大量摂取はしない方がよい

片栗粉は、大福についているくらいの少量であれば、生で食べても大丈夫です。しかし、片栗粉は生の状態では消化に良くはありません

多少食べたとしてもお腹を壊すことはありませんが、大量に食べてしまうと消化酵素が働かないので、胸焼けや下痢の可能性もあります。

2: お子様にはきな粉で代用を

小さいお子様に食べさせるのが心配な場合は、きな粉を代用してみると良いと思います。

3: 生で食べてはいけない『カタクリ粉』

片栗粉はもともと『カタクリ粉』で、『カタクリ』という野草の根からできており、昔は下痢の薬としても使用されていました。

しかし、カタクリの収穫量がだんだんと減ってしまい、今ではじゃがいものデンプンからできた片栗粉が一般的になりました。

小麦粉は生で食べられる?

小麦粉の生食はNG

小麦粉は生で食べる食品ではありません。そもそもの目的や麺類などの食品も火を通して食べることを想定して作っています。

実際に欧米では、クッキーを誤って生の状態で口にしたことで、腹痛や下痢といった症状が多く発生しています。

では小麦粉を生で食べると腹痛を起こす原因は何でしょうか?

1:消化しにくい

生の状態の小麦粉に含まれる『βデンプン』は消化されにくく、食べてもすぐ腸へと送られてしまいます。

しかも、腸で栄養を吸収できず腸壁が刺激されて、大量に食べてしまうと腹痛や下痢、消化不良を起こしてしまいます。特に、胃腸の弱い人の場合は少量でもお腹を壊してしまいます

2:食中毒菌が付着している可能性がある

小麦粉に限らず、畑で栽培される農作物には、収穫された段階では雑菌が付着しています。

製粉工場に搬入された小麦は、製造段階で不純物を取り除くなど、きれいにはされていますが、『殺菌処理』は施されていません

そのため、土壌に存在する微生物や、細菌などの食中毒菌が付着している可能性があり、生のまま食べると食中毒の症状を起こす可能性があります

3:しっかり加熱することが重要!

小麦粉に含まれる『βデンプン』は、火を通すことによって、消化の良い『αデンプン』へ変化します。分かりやすいのがお米です。

お米も小麦粉と同様、生の状態でそのまま食べるとうまく消化されません。しかし、これを炊くことによって『α化』し、美味しく食べることができます。

また、多くの食中毒菌は加熱によって死滅するため、しっかり加熱することで食あたりや食中毒を防ぐこともできます。

以上のことから、小麦粉は必ず加熱処理して食べましょう。

小麦粉を生で食べることで体に起きる恐ろしいこと

これまでにも、腹痛や下痢などの紹介をしてきましたが、食べ方や保管方法が悪いと、

さらに恐ろしい症状を引き起こしてしまいます。殺菌処理されていない小麦粉には、大腸菌やリステリア菌などの菌が付着している可能性がありますので、油断してはいけません。

1:大腸菌による食中毒。乳児や高齢者が感染すると、死亡する可能性も

アメリカでは小麦を生の状態で食べたことにより、食中毒を引き起こす事例が起きました。

病原菌の正体はO157とされており、症状は激しい腹痛、水下痢、血便、胃痛を引き起こします。

注意したいのが、乳幼児や高齢者が感染すると重症化して、溶結生尿毒症症候群や脳症などを引き起こし、最悪の場合は死亡する可能性もあります。

2:妊娠中の方がリステリア菌に感染すると、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす危険性も

リステリア菌は、自然界のどこにでも存在しており、土の中や河川、動物の体内でも生息しています。

健康な人が感染しても症状がほとんど出ずに、感染に気付かないこともありますが、妊娠中に感染した場合、胎児に影響を及ぼす可能性があります。

日本におけるリステリア感染の発症件数は、1年間で83件。比較的稀ではありますが、妊娠中は妊娠していない時と比べて約17倍感染しやすいといわれており、感染すると流産や早産、死産の確率が20%にもなるとの報告もあります。

リステリア金を死滅させるには70℃以上の加熱が必要です。

厚生労働省ホームページより引用

しかし、冷蔵庫の中や塩漬けの食品の中でも菌の数が増えるため、加熱しなくても食べられるチーズやハム、生野菜などからの感染に注意する必要があります。

3:小麦粉にわいたダニを食べてアナフィラキシーショックを起こし、呼吸困難に

ダニはキッチンが大好き。小麦粉をはじめとする粉物、砂糖、鰹節、粉ミルクなど、あらゆる食材に発生します

特にキッチンの引き出しや収納庫は、温度や湿度がダニにとってちょうど活動しやすいことが多く、一度潜むとたった1日でも大量に発生してしまいます

ダニを食べてしまうと、腹痛、下痢、喘息などの症状が出るほか、症状が重い場合はアナフィラキシーショックを起こして呼吸困難や意識障害になり、命に関わることもあります

まとめ

・大福についている粉の正体は片栗粉。

・片栗粉は生でも食べられる。

・生の片栗粉は少量なら食べても大丈夫だが、大量摂取はしない方がよい。

・小麦粉の生食はNG!しっかり加熱することが重要!

・生の小麦粉に潜む大腸菌による食中毒。乳児や高齢者が感染すると、死亡する可能性も。

・妊娠中にリステリア菌に感染すると、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす危険性がある。

・粉物などにわいたダニを食べると、命に関わることもある。

今回は片栗粉や小麦粉が生で食べられるのか、また間違った食べ方をしてしまった時の危険性などをお伝えしました。

粉物という私たちに身近な食品であるからこそ、油断せずに保管・調理しなくてはいけませんね。