りんごは皮ごと食べて大丈夫?残留農薬の危険性や皮ごと食べるメリット

りんごは皮ごと食べる派と皮はむく派に別れることでしょう。栄養の高さから皮ごと食べられるものは基本的に皮ごと食べる人も多いでしょう。

しかしながら、りんごをはじめとした農作物には農薬が散布されていることも考えると実際は食べないほうがいいのか気になりますよね。

この記事では、リンゴの皮の残留農薬、りんごはなぜ皮ごと食べるとよいのか、危険はないのか、などりんごの正体を暴いていきましょう。

リンゴの皮ごと食べる時の残留農薬の危険性

りんごを皮ごと食べる際に皮についている残留農薬について気にならないですか?

綺麗に箱詰めされて出荷される国産りんごに残っている農薬、残留農薬はどう身体に影響を及ぼすのでしょうか?

一般的に農作物に使われる農薬は人間の脳や神経に影響を及ぼすとして、世界中で規制を進めています。日本でも独自の基準値が設定されています。

つまりその基準値に達していなければ身体に害はないということです。では基準値とはどれくらいのことを言うのでしょうか?

細かな数値は薬剤とにもよるのでざっくりいうと、洗浄除去されていない状態で1日皮ごと40個以上食べなければ問題はおきません。

洗わず生食で40個以上食べることはそうないと思うので、軽く洗って食べていただければ問題ないです。(洗い方ついては後述で説明します。)

さて、ではより安全安心にりんごを食べるためにどういったりんごを選べば良いか、ですが、有機栽培のりんごを選ぶとよいでしょう。

有機栽培とは人工的に作られた化学肥料や農薬などを使わずに天然物質の肥料や農薬のみを使用して野菜や果物を育てることです。

有機栽培は日本農林規格が規定を設定しているので、認定されている物にはJASマークが表記されています。

心配性な方にはJASマークのあるりんごを購入することをおすすめします。ただし、通常のりんごが200円前後で購入できるのに対し、JASマーク付きのりんごは一般的に700円前後と少々高級です。

りんごの皮ごと食べるメリット

りんごの皮には栄養が満点!健康のためにもりんごは皮ごと食べるのが絶対におすすめ。りんごの皮の栄養素とその効果についてご紹介します。

プロシアニジン(りんごポリフェノール)

抗酸化作用の強い成分。活性酸素を抑制し、血流を改善する効果が期待されます。コレステロールや中性脂肪の低下にも期待できます。

エピカテキン

抗酸化作用が高く、活性酸素を取り除き、血管を修復してくれる成分。お茶に含まれるカテキンがお湯で熱されて変化するものと同様です。

アントシアニン

植物が特有の成分で、眼精疲労、白内障など眼病予防の効果があります。

また、メタボリックシンドロームや花粉症にも効果があると言われています。

ペクチン(りんごペクチン)

りんごの皮と実の間に含まれる水溶性食物繊維。高いデトックス効果があり、コレステロール値を低下させてくれます。

また、血糖値の上昇を抑制するほか胃酸のバランスを整え、整腸作用や内臓脂肪を分解する作用もあります。

カリウム

体内の余分な塩分を排泄し、高血圧や動脈硬化を予防してくれます。また、利尿作用があり、むくみも解消してくれます。

体内の循環を綺麗に整えてくれる効果のある成分です。りんごの特に皮に多く含まれています。

りんごを皮ごと食べる前の上手な洗い方

ここまででりんごは皮ごと食べるのが健康にも美容にも望ましく、害も少ないと理解していただけたと思います。

ただ、りんごはそのままでは泥がついていたりすることもあるため洗浄は必須です。身体への害がないとはいえ残留農薬も少しでも減らしたいというのもあります。

そこで今回5種類の洗い方をお伝えしたいと思います。

流水で流す

必要最低限の農薬、泥除去方法。他の方法と比べると残留農薬の除去量は少ないですが、健康に害はないので十分かと思います。

塩、お酢で洗う

塩、またはお酢でもみ洗いした後水で洗い流します。塩水や酢水につけて30~60分程放置し、洗い流す方法もあります。

残留農薬除去はもちろん、あく抜きもできて一石二鳥です。また、塩水につけると酸化防止にもなります。

また塩で洗い、その塩を水で洗い流して食べるとりんごの甘さが増してたいへん美味しいですよ。

重曹水を利用する

重曹は水洗いでは落とすことができない油性の農薬を落とすのに最適です。重曹水の作り方は1リットルの水に重曹を大さじ4杯入れて混ぜるだけ。

その中にりんごを入れてスポンジで洗います。重曹のパッケージに載っている使用方法も十分に確認して使用しましょう。

水素水に浸ける

水素水は一部の農薬の除去に効果があると実際に実験で証明されており、水素水自体も飲料水として利用できるので安全性も高いと言えます。

方法は水素水にりんごを浸け、その後さっと洗い流すだけ。水素水の浸透力で付着している農薬を落とすことができます。

野菜用洗剤で洗う

農薬のほとんどが酸性の物質であることから、野菜用の洗剤は強アルカリ性の物質でできており、農薬を中和分解するという仕組みです。

洗剤の成分が残った状態での身体への影響が不明なものも多いので使用後は良く洗い流すことが重要で、安全安心とは言い切れません。

酸化も防いでくれるという意味でも塩を使うか、水素水で洗うのが私としてはおすすめです。近頃は水素水で果物や野菜を洗うのはスタンダードになりつつあるそうです。

りんごを皮ごと美味しく食べる簡単な方法

栄養素とはえてして加熱などの調理に弱い物ですが、りんごの皮の栄養素はそんなものには負けません。

りんごを皮ごと食べるメリットの段でもお話しした成分たち。プロシアニジンを含むりんごポリフェノールやペクチン、カリウムは「加熱」や「すりおろし」をしても栄養素が壊れません。

思い切って皮ごとすり下ろして、ごろごろ実も加えて煮詰めてジャムにすれば日持ちもしますし栄養満点。

甘さ引き立つコンポートや焼きりんごなども簡単でおすすめです。もちろんそのまま生で食べるのが一番簡単で幅広い栄養価を得られます。

ちなみにりんごは加熱処理によって抗酸化力が9倍になるという実験結果があります。(※121°Cで30分加熱した場合。)

ただし、抗酸化作用の強いプロシアニジンは体内での持続力があまりないので、一度にたくさん食べるより、朝昼晩、間食など小分けに食べるのがおすすめです。

まとめ

・りんごを皮ごと食べることの害は無いに等しい

・りんごは皮ごと食べるのが健康のためにもベスト

・食べる前の準備として水で洗い流すのでも十分だが、塩水、水素水がおすすめ

・りんごはそのままも美味しいけれど加熱で栄養価アップ

栄養満点で甘くて美味しいりんご。日本の規格ですとJASマークの物でなくても十分に害なく美味しく食べられます。日本って安全な国ですね。お水も飲めるしね!

栄養満点のりんごですが他の果物同様、果糖が多くて食べ過ぎは注意。適正量としては1日に1/2個と言われています。特にコンポートなど甘く煮た物は要注意です。

ちなみに、私は冷え性のなので冷たい食べ物は冷えの元にもなるのであまり沢山は食べられないなといつも少量にしていましたが、温かく調理したりんごを食べてみようと思います。