春になり暖かな気候になってきた頃、自宅の軒下や、ビルの入口などにツバメの巣が作られているのを見かけたことがあるでしょう。
昔からツバメの巣は、アリの巣やハチの巣とは異なり、歓迎ムード。なぜなら、ツバメの巣は縁起が良いという言い伝えがあるからです。
この記事ではツバメの巣が縁起良いと言われる理由から、ツバメの巣の気をつけるべく取り扱い方、幸運を呼び寄せてもらう方法までご紹介いたします。
この記事を読むことで、あなたもツバメの巣と上手に共生し、運を味方につけることができるでしょう!
目次
運を味方につける!ツバメの巣が縁起良い理由
ツバメの巣が縁起良いと聞いたことはあるけれど、昔から言い伝えられているのには理由があります。
日本全国各地で様々な言い伝えがありますが、その中でも代表的な3つの理由をここではご紹介しましょう。
この理由を参考にすれば、あなたも運を味方につけることができるでしょう。
ツバメが田畑の害虫を食べてくれて豊作に恵まれる
ツバメは小さな虫を主食とします。ツバメが好んで食す虫は、人間にとっては作物に集る害虫であり、その害虫を食べてくれるツバメは「益鳥」と言われています。
ツバメは子育て期には、巣で待つ雛鳥のために何度も往復して虫を運び雛鳥達へ食べさせるので、たくさんの虫を必要とします。
その結果、人間にとって作物の成長を妨げる害虫が減り、作物が豊作に恵まれた、ということが、ツバメの巣が幸運をもたらすと言われる理由のひとつです。
玄関を綺麗にする習慣がつく
ツバメは玄関先に巣を作ることが多いと言われています。
その理由は諸説ありますが、玄関は人の出入りが多いことで、ツバメにとって外敵とされるカラスや蛇などが寄ってこないから、というのがその一つです。
ただ、ツバメが玄関の天井付近に巣を作ると、避けられないのがツバメの糞。
玄関にたくさんの糞が落ちていれば、当然、人は毎日出入りする玄関を掃除をして綺麗にしたくなるはず。風水では玄関を綺麗に保つと幸運に恵まれると言われています。
そのような経緯もあってツバメの巣が幸運をもたらすと言われるのです。
ツバメは鬼門には巣を作らない
ツバメは鬼門には巣を作りません。鬼門とは、日本では昔から「鬼が出入りする方角」と、風水的な視点では忌み嫌われてきた方角で、北東を指した言葉です。
ツバメは風通しが良く、湿気の少ない場所を好んで巣作りの場所を選ぶ習性があります。
ツバメの本能的な判断は風水的な吉凶判断と重なる部分があるため、縁起が良いと言われているのも理由として挙げられます。
ツバメの巣が呼び寄せる幸せとは?期待する幸運の中身
演技が良いと言われるツバメの巣は、私達にどんな幸せを運んでくれるのか、具体例をご紹介いたします。
人通りが多く、商売繁盛をもたらす
前述の通り、ツバメは人の出入りが多いところに巣を作る習性があります。
つまり、その巣を作った場所が商店の場合、人の出入りが激しいということは、商売が繁盛しているということを証明してくれているわけです。
人の出入りが多いからツバメが巣を作るのか、ツバメの巣があるから人の出入りが多いのか。
鶏が先か、卵が先か、というお話になりますが、いずれにしてもツバメの巣は、商売繁盛の証だと言われています。
子孫繁栄をもたらす
ツバメは小さな体でありながら、一度に3〜7個もの産卵をし、孵化した後にも一生懸命に餌を運んで子育てに励みます。
そのようなツバメが子沢山で育児に励む姿から、中国ではツバメの巣は、子宝に恵まれ幸運をもたらすものと言い伝えられているのです。
家族の健康
ツバメは虫が主食です。ツバメが近くにいると、人間には害虫とされる蚊やハエなども食べてくれるため、人間は病気になりにくくなると言われています。
ツバメの巣は縁起がいい一方で!?壊してしまうと縁起が悪いって本当?
ツバメの巣は縁起がいいと言われている一方で、逆転の発想からツバメの巣を壊してしまうと縁起が悪いのかもしれない!と考える方がいらっしゃるのは事実です。
ですが、これらの情報について確かな根拠はありません。
どうしてもツバメの巣による被害に困っているなど、事情があるときには撤去という判断をすることも止むを得ないでしょう。ただし、最優先すべきは生き物の命です。
撤去する前に巣の中に卵やヒナ鳥がいないかどうかしっかりと確認し、もしヒナ鳥がいるのであれば、巣立つのを待ってから撤去するようにしましょう。
卵やひな鳥がいる状態で巣を撤去してしまうと、鳥獣保護法に違反することになり刑事罰を受けることもあります。
急を要する場合には、どのように対処すべきか自治体に相談するのが良いでしょう。
ツバメが幸運を運ぶ場所はどこ?ツバメが巣作りに好む条件
ツバメはデリケートな渡り鳥で、しっかりと安全に子育てできる環境かどうか、慎重に判断して巣を作ります。
ツバメが巣を作りやすい場所、つまり幸運を運びやすい場所はどのような場所なのか、その条件をご紹介しましょう。
〈ツバメが巣を作る条件〉
・人の出入りが多く、ツバメにとっての天敵(蛇やカラス)が寄り付かない場所
・風通しの良く、適度な温度を保てる場所
・雨がしのげる場所(軒下など)
・巣を作りやすい土台や、出っ張り、角がある場所
とはいえ、ときにはニュースで取り上げられるような想定外の面白い場所に巣が作られることも。
現代ではスマホ片手に歩いている方が多く視野が狭くなりがちですが、上を向いて街中を歩いてみると、ツバメの巣が見つかり、あなたに思いがけない幸運が訪れるかもしれません。
ツバメに好かれる家・自宅に巣を作ってもらう方法
ツバメは野生の渡り鳥なので、幸運を呼び寄せたいからと人間の都合よく巣を作ってもらうのは難しいことです。
ですが、ツバメに巣を作ってもらう可能性を高めるために、準備できることもありますので、ここではその方法についてご紹介いたします。
ツバメに好かれる環境を整えて、幸せを運んでもらいましょう。
ツバメが好む環境に巣を作りやすい土台を設置する
前述の〈ツバメが巣を作る条件〉を網羅したうえで、巣を作りやすい安定した土台を作ってあげましょう。
ただし、この土台を作るときに人間臭いや香水などの人工的な臭いがついてしまうと、ツバメはその場所を嫌います。
野生の鳥であることに注意して軍手を着けて作業するなど工夫することをおすすめします。
周辺にツバメが嫌うような物がないか確認する
ツバメは野生の鳥なので、光る物、揺れる物、うるさい音が鳴る物など、人工的なものがあれば警戒し、その近くには巣を作ることはないでしょう。
そのような物が、ツバメが巣を作りそうな場所の付近にあれば撤去しておくことをお勧めします。
ツバメの飛行の邪魔になるような物は撤去する
当たり前ですが、ツバメは飛んで移動します。巣を作るにも、ヒナ鳥に餌を運ぶにも飛んで巣まで移動することになります。
その飛行経路に障害物になるような物が多くあれば、巣を作るのに適さないと判断するでしょう。飛行に邪魔な物がぶら下がっていれば撤去するようにしましょう。
まとめ
昔は春になるとあちこちで見かけたツバメの巣も、現代の都会の中では、見つけたらとても珍しい光景のように思います。
実際、ツバメの巣の数自体が減少してきているという話も耳にします。古くから縁起がいいと言い伝えられ、大切にされてきたツバメの巣。
ツバメのためにも、地球上の生態系がこれ以上崩れないように、人間は努めていく義務があるのです。
そしてこれから先の未来も、ツバメの存在を大切にして、たくさんの幸せを運んでもらえるように、上手に共生していきましょう。