茎わかめの食べ過ぎのデメリット | ヨウ素の塩分の摂りすぎの危険について

ヘルシーで健康的な茎わかめ。美味しくてヘルシーだからと食べ過ぎたら、トイレにかけこむことに…。もう茎わかめはコリゴリ…。なんて思いをしたことはありませんか?

ここで茎わかめの特徴を知ることで、もう食べ過ぎて困ることがなくなります。食べ過ぎに対する恐怖心も消えるはず。

この記事では茎わかめの食べ過ぎで起きる体への影響と、食べてもいい量を紹介しています。また、健康と美容につながる茎わかめの栄養成分、食べるときの注意点も載せてあります。

この記事を読み、あなたも茎わかめの正しい食べ方を知ると、健康と美容に嬉しい茎わかめの効果を得られることでしょう。

茎わかめを食べ過ぎるとどうなる!?

腹痛や下痢、または便秘の悪化も

茎わかめを食べ過ぎると腹痛や下痢が起こったり、便秘がちの人は便秘が悪化したりしてしまいます。なぜ腸の具合が悪くなるかというと、その原因は食物繊維の摂り過ぎです。茎わかめには食物繊維が豊富に含まれているのです。

食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類に大きくわけられます。水溶性食物繊維は便を柔らかくし、腸内の善玉菌のエサになることで腸内環境をよくします。

これを多く摂り過ぎると腹痛や下痢、便が緩くなることが起きるのです。一方、不溶性食物繊維は便のかさを増やし腸の動きをよくします。

では、もともと腸の動きがよくない人が不溶性食物繊維を多く摂るとどうでしょう。便が大量に増えてしまい便通が悪くなり便秘の悪化につながります。

ヨウ素の過剰摂取

茎わかめを含む海藻類はヨウ素を含んでいます。食べ過ぎるとヨウ素の過剰摂取となり、甲状腺機能が低下する危険性があるのです。

ヨウ素はからだにとって大切な栄養分です。しかしヨウ素を大量に摂取すると、甲状腺ホルモン相対的に減り甲状腺機能が低下してしまうのです。

甲状腺機能が低下すると記憶をつかさどる機能が低下したり、慢性的な便秘など日常生活の不調がが出やすくなります。このように茎わかめの食べ過ぎで、ヨウ素の摂り過ぎにもつながり身体に悪い影響をもたらすことになります。

茎わかめの食べ過ぎで塩分の摂りすぎにはならないの?

海中で育つ海藻ですのでわかめ同様、茎わかめも塩分が多く含まれています。そのため食べ過ぎると、塩分の摂り過ぎでむくみ、血圧上昇が起きやすくなります。

むくみと血圧上昇のメカニズムは次のとおりです。血中の塩分濃度が上がる→濃度を一定に保とうと血液量が増える→血圧上昇、毛細血管が広げられ水分が染み出る→むくみが生じる

生の茎わかめは100gあたり3100mgの塩分が含まれます。そのまま調理して食べると塩辛い量です。さらに塩蔵して売っているものもあるので、しっかり塩抜きをしてから調理しましょう。

茎わかめ1日にどれくらい食べてもいいの?

ヘルシーな茎わかめ、健康やダイエットのためにも積極的に食べたいところです。先ほどでも述べた茎わかめの成分の食物繊維、ヨウ素、塩分の面で計算してみました。

その結果、茎わかめの一日の摂取量は16gが理想ということがわかります。

まずヨウ素に着目してみましょう。ヨウ素の摂取推奨量は一日130μgです。茎わかめに含まれるヨウ素量は正確な基準値が発表されていません。

一方、元は同じ個体である(葉)わかめのヨウ素は780μg(100g中)、めかぶのヨウ素は390μg(100g中)含まれています。茎わかめのヨウ素を(葉)わかめと同じ量で考えてみます。

人体のヨウ素耐容上限量3000μgで計算すると茎わかめの一日の上限摂取量は380g。でも私たちは茎わかめの他にもヨウ素を多かれ少なかれ含む食材を食べていますよね。

よって茎わかめだけでヨウ素耐容上限量に達する380gも食べることは、危険と考えられます。ヨウ素に着目し茎わかめを一日に16g食べると、食物繊維は約0.8g、塩分は496mgとそれぞれ日本人の目標摂取量の範囲内になります。

もし茎わかめをヨウ素耐容上限量となる380gを一日に食べると、食物繊維は約19gと理想的な一日の食物繊維量を満たします。

しかし塩分は約12gもの摂取となり一日の目標摂取量の2倍もの摂取量になってしまい、危険といえるわけです。

茎わかめを食べるとこんな効果やメリットが!

便通と腸内環境を整えてくれる

茎わかめに含まれる水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のダブル効果で、便通の改善と腸内環境が整います。先ほども述べたように、水溶性食物繊維が便を柔らかくし、腸内の善玉菌のエサになることで腸内環境をよくします。

不溶性食物繊維は便のかさを増やし腸の動きをよくします。このダブル食物繊維の働きにより便通がよくなり、腸内環境が整うのです。

アルギン酸の効果

茎わかめの食物繊維にはアルギン酸という成分が含まれています。アルギン酸には次のような効果があります。

  • 高血圧を予防する
  • 血中コレステロール値を下げる
  • 動脈硬化を予防する
  • 胆石を予防する
  • 満腹感が得られダイエットの強い味方になる

フコイダンの効果

茎わかめにはフコイダンというネバネバ成分が含まれています。フコイダンには次のような効果があります。

・ガン細胞の増殖を抑える

  • 抗酸化作用 (細胞の老化を抑制しガンの発生やシミの発生を防ぐ)
  • 免疫力を高める
  • 抗ウイルス効果
  • 抗アレルギー効果
  • 胃粘膜を保護しピロリ菌を除去する
  • 肝機能を高める
  • 血中コレステロール値を下げる
  • 高血圧を予防する

茎わかめを食べるときの注意点

調理前にしっかり塩抜きを

生タイプ、塩蔵タイプどちらもしっかり塩抜きをしてから調理しましょう。茎わかめには大量の塩分が含まれています。なので細切りにしてからたっぷりの水に浸します。時間は2時間程度です。

それでも塩辛い場合は水に浸す時間をもっと長くしてみましょう。

濃い味付けによる食欲増進で食べ過ぎに注意

塩抜きした茎わかめは味付けして調理しますよね。濃い味付けで調理した茎わかめは美味しく、食べやすくなるためついつい食べ過ぎてしまう…。なんてことにならないよう薄めの味付けを意識しましょう。

からだにとって嬉しい効果がたくさんの茎わかめ。ヘルシーで健康的ですが、食べ過ぎてはいけない食材です。そのため毎日の食事に適量を心がけて取り入れてみましょう。

まとめ

ヘルシーで健康的な食材である茎わかめですが、茎わかめを食べ過ぎると

  • 腹痛、下痢、または便秘悪化
  • ヨウ素過剰摂取による甲状腺機能低下
  • 塩分の摂り過ぎでむくみや血圧上昇も

といったからだに不調がでてしまいます。

しかし茎わかめには、食物繊維により便通や腸内環境の改善アルギン酸とフコイダンによる健康にも美容にも良い効果といったメリットもあるのです。

茎わかめを敬遠して食べないのはもったいないですよね。茎わかめの特徴を把握し、適量を毎日の食生活に取り入れて茎わかめの恩恵をしっかり受けましょう。