大人も子供も大好きなウインナー。手軽に食べられることもあり、日々の食卓やお弁当などに登場することが多いかもしれません。
でも、「ウインナーは体に悪いのかな?」と思いながら食べている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かにウインナーには健康面でのデメリットがあります。でも実は、いくつかのポイントに気をつければ、デメリットの影響をできる限り小さく抑え、安心してウインナーを食べることができます。
この記事では
- ウインナーなどの加工肉が体に悪いと言われている理由
- 本当に体に悪影響を与えるのか
- ウインナーを食べるときの注意点3つ
- 加工肉を避ける方法
をご紹介します。この記事をお読みいただくと、「体に悪いものを食べている?」という罪悪感と不安から解放され、健康的にウインナーを美味しく楽しむ方法が分かります。
目次
ウインナーなどの加工肉が体に悪いと言われている理由
発がん性がある
ウインナーやハムなどの加工肉には、発がん性があると言われています。JARCでは、加工肉は「ヒトに対して発がん性がある」最も危険度の高いグループに分類されています。
このグループには、アルコール飲料、喫煙、ディーゼルエンジンの排気、ピロリ菌なども含まれます。加工肉を1日50g食べた場合、大腸がんのリスクが2割近くも上昇するという研究結果も発表されています。
塩分が多い
ウインナー100gに塩分は1.9g含まれています。ウインナー100gは約5本分に相当するので、1回でとることも難しくない量です。
塩分のとり過ぎは高血圧を引き起こし、脳卒中、心臓病、慢性腎臓病などのリスクを高めます。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、塩分の1日の摂取の目標量は成人男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。
しかし、現在の平均摂取量は10.1gと大きく超えています。塩分は日本人の食生活では控えるのが難しい栄養素のひとつです。ウインナーを食べ過ぎるとさらにとり過ぎになってしまうと考えられます。
脂質が多い
ウインナー100gに脂質は30.6g含まれています。ウインナーではない普通の豚肉より脂質が多く、食べ過ぎるとカロリーのとり過ぎにつながるため、注意が必要です。
特に、肉に含まれる脂質には飽和脂肪酸が多く含まれるのが特徴です。ウインナー100gに飽和脂肪酸は10.98g含まれています。
飽和脂肪酸をとりすぎると、血中のコレステロール濃度が上がり、血管が詰まりやすくなることで、脳卒中や心臓病などを引き起こすリスクが高くなります。
飽和脂肪酸の摂取の目標量は、成人の場合1日のカロリーの7%以下とされています。1日に2,000kcal摂取する人の場合、ウインナーを100g食べるだけで飽和脂肪酸の上限量の7割がとれてしまいます。
実際にウインナーは体に悪影響があるの?
ウインナーが体に悪いと言われる理由を見てきましたが、実際にウインナーは体に悪影響を与えているのでしょうか。
日本人の肉類の摂取量は、世界的に見ると少なく、世界で最も低い国の一つです。
IARCによる発がん性評価は、全世界の人を対象として研究結果を集めて判定したものです。そのため、加工肉を多く食べている国での研究結果も関わっています。中には肉類を日本の3倍以上食べる国もあります。
一方、日本における研究によると、日本人の一般的な摂取量であれば発がん性のリスクはほとんどないか、あっても極めて小さいことが分かっています。ただし、特段ほかの人よりも多く摂取していた人たちでは、結腸がんリスクの上昇が見られました。
このレベルであれば、ウインナーが健康に悪影響を及ぼすことは考えにくいといえます。しかし、毎日食べている、大量に食べているなどの場合は、塩分や飽和脂肪酸のとり過ぎにもつながり、体に悪影響を及ぼす可能性があります。
ウインナーをの発がん性や健康リスクを減らすには?
毎日毎食食べるのは避ける
上記のように、食べ過ぎた場合は発がん性リスクが上がる可能性があります。また、塩分、飽和脂肪酸のとり過ぎによって病気になるのを防ぐためにも、毎日毎食食べ続けるのは避けたほうが良いでしょう。
減塩をする
塩分のとり過ぎを防ぐため、ウインナーを使った料理では、塩や塩分を含む調味料(しょうゆ、みそ、ケチャップ、マヨネーズなど)の使用量を減らすようにしましょう。
塩を含まない調味料(酢、香辛料、だしなど)を活用する、コクやうま味の強い食品(トマト、玉ねぎ、きのこなど)と組み合わせることで、薄味でもおいしく食べることができます。
野菜、果物を多くとる
野菜や果物の成分であるカリウムには、とり過ぎた塩分を排出する働きがあります。ウインナーと合わせて野菜や果物をとり、塩分の影響を少しでも減らしましょう。
加工肉を避けるためにできること
これまで見てきたように、加工肉にはデメリットがあります。しかし、たんぱく質源として安く手軽に食べられるというメリットもあります。活用したい場面は多いのではないかと思います。
摂取量を減らすためには、これまでなら加工肉を使用していたところで、魚製品や大豆製品、卵に置き換えるのがおすすめです。これらの食品を活用することで、たんぱく質の摂取量は保ちながら加工肉を避けることができます。
特に魚は、不飽和脂肪酸が多く含まれ、発がんリスクを下げる食品です。手軽に食べられる食品としては以下のようなものがあります。買い置き、作り置きしておくと便利に使えます。
- 魚肉ソーセージ
- 魚の缶詰(サバ缶、ツナ缶など)
- 豆腐、豆腐製品(厚揚げ、油揚げなど)
- 納豆
- ゆで卵
まとめ
- ウインナーの食べ過ぎはがん、心臓病、脳卒中などにつながる可能性がある
- 日本人の平均摂取量であれば心配なし、毎日毎食食べ続けないように注意
- 食べるときは減塩、野菜や果物の摂取も
- 避けるために魚、大豆、卵に置き換えよう
上記に気をつけて、健康への悪影響をできる限り小さくしながら、ウインナーを健康的においしく楽しみましょう。