妊娠中にチェダーチーズを食べるのは危険?食中毒の可能性や注意点

妊娠中に気になる食べ物の一つにチーズがあげられます。その中でナチュラルチーズに分類されるチェダーチーズは手軽に使えるミックスチーズやスライスチーズなど色々なチーズに入っていますよね。

じつは、チェダーチーズを含むナチュラルチーズを食べるのことは控えるように厚生労働省から注意喚起がされているこのですが、ご存じでしたか?

なぜなら、ナチュラルチーズは妊娠さんや高齢の方、免疫力が低下している方は控えるべき理由があるのです。この記事では、チェダーチーズを含むナチュラルチーズを食べるときの注意点、食べてしまった後での対処方を紹介します。

他にも、「じゃあ、ほかのチーズはどうなの?」まで解説していきます。

チェダーチーズを妊娠中に食べても問題はない?

結論を先に伝えさせていただきますね。チェダーチーズを妊娠中に食べるのは控えるべきでしょう。なぜなら、チェダーチーズはナチュラルチーズという加熱処理をされていないチーズの種類に入っているからです。

加熱処理をされていないチーズはリステリア菌という食中毒を起こす細菌がいる可能性があるのです。

健康な成人の方だと大量にリステリア菌を取らないかぎり、重症化することはありませんが、妊娠中や高齢、免疫力が低下している方は感染率が高く、重症化しやすいことがあげられます。

また、妊婦さんが感染すると胎盤や胎児にも感染し、早産や流産、無事に生まれたとしても新生児が髄膜脳炎や敗血症、神経障害や運動障害などを発症することもあります。

感染した場合の胎児や新生児の致死率は20〜30%と高い数値になっているようなので感染しないように注意したいところです。

知らずに食べてしまった妊婦さんや今から食べようとしている妊婦さんにも次にお伝えする注意点に気をつけていれば大丈夫です。

妊娠中にチェダーチーズを食べるときの注意点

リステリア菌に感染することを考えると怖くてチーズを食べられなくなるかもしれませんが、お伝えする注意点にさえ気をつけていればチーズは食べられますので、安心してくださいね。

まず、このリステリア菌は低温には強く4℃以下の低温環境や塩漬けでも増殖できるのですが、熱には弱く70から75℃で1分から数分程加熱されていると菌は死滅します。

なので、しっかりと加熱を行っているチーズであるのか確認をしましょう。また、日本国内で生産されているナチュラルチーズは加熱殺菌が義務とされているので、日本産のナチュラルチーズについては心配しすぎる必要はありません。

ただ、国内産のチーズであっても加熱が前提で売られているチーズもあるようですので、商品の表記はしっかりと確認はしましょう。

外国産のチーズは加熱処理されていないものもあるようですので妊娠さんは特に控えたほうがよいでしょう。では、リステリア菌の国内での感染状況はどうなっているのか気になりますよね。

国立医薬品食品衛生研究所の調べによりますと、以下の通りです。

国内におけるリステリア菌感染の患者数は1996年から2003年3月までの総計数で95人であり、年間の平均患者数は13人となっており、人口100万人あたりの罹患数は0.65人となっている

参考資料

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000136n1-att/2r985200000138nb.pdf

チーズを食べたことでリステリア菌に感染する確率は高くないようですね。不安になりすぎず、自分できちんと確認したものであれば安心して食べても問題はないです。

ちなみにリステリア菌はチーズだけではなく、生ハムやスモークサーモン、パテなどの加工品もこの菌に侵されて可能性があるので注意してください。

チェダーチーズを食べて食中毒になったときの対処法

何も知らず食べてしまった妊婦さん、落ち着いてください。その場合、悪寒、発熱、吐き気、筋肉痛などインフルエンザなどに似た症状が出始めたら早めに病院へ受診してくださいね。

自己判断で様子をみないように、すぐにかかりつけの産婦人科に相談することをおすすめします。早めの発見と治療で重症化を予防しましょう。

また、発症していない場合でも、この感染症は24時間から数週間が潜伏期間となっており、無症状の場合もあるので万が一に備えて病院に相談してみてください。

他のチーズを妊娠中に食べるときの注意点

じゃあ、どんなチーズなら食べても大丈夫なの??と思いますよね。チーズには大きく2種類あります。加熱処理せずにつくるナチュラルチーズと何個かのナチュラルチーズを加熱処理してかららつくるプロセスチーズです。

詳しい工程は

  • ナチュラルチーズ

原料となる生乳に乳酸菌や酵素を混ぜて凝固させて発酵・熟成させてつくる。

  • プロセスチーズ

1種類から数種類のナチュラルチーズを加熱してから混ぜ、型に入れて冷やしてつくる。

となっています。妊娠中の方は免疫力も落ちていますので、安全を第一に考えて国内で作られているナチュラルチーズであっても控えた方がよいでしょう。

国内で作られているプロセスチーズであれば加熱処理されているので生で食べても大丈夫です。

ナチュラルチーズってどんなチーズ?

・フレッシュチーズ(モッツァレラチーズ)

・白カビチーズ(カマンベールチーズ)

・ウォッシュチーズ(エポワス)

・シェーブルチーズ(ヴァランセ)

・青カビチーズ(ゴルゴンゾーラ)

・セミハードチーズ(ゴーダチーズ)

・ハードチーズ(チェダーチーズ、パルミジャーノ、レッジャーノ)

などがあります。

加工品であっても、ナチュラルチーズを使用しているなら加熱がされているかを確認することが大事です。レアチーズケーキやティラミスなどは加熱されていないため妊娠中は控えた方がよいですね。

逆に、ベイクドチーズケーキやスフレチーズケーキなどが高温で加熱されているようなので選ぶならこちらのケーキを楽しみましょう。

まとめ

・妊娠中のチェダーチーズは控えた方がよい。

・食べてしまった場合は焦らず病院に相談しましょう。

・プロセスチーズは加熱されているので食べても食中毒の危険はない。

・チーズ加工品も加熱されたものを食べてください。

妊娠中は何かと制限が多くてストレスがたまりますよね。制限中でも楽しめる選択を見つけてマタニティライフも楽しみましょう。