「鯛」といえば、《おめでタイ》という言葉もあるように、お祝いの席で用意されるというイメージが強い魚ですよね。ところで、この記事を読んでいる方は、離乳食をスタートしたお子さんを持つ親御さんが多いのではないでしょうか。
今まで母乳やミルクのような液体しか口に入れてこなかった赤ちゃんに、初めての食材を食べさせる時はとても神経を使うと思います。
ここでは、そんな親御さんの不安や疑問を解消するために、このような内容についてまとめました。※「鯛」は一般的に「真鯛」のことを指します。
- 鯛は離乳食のどの段階から食べさせていいの?
- 鯛によるアレルギーってあるの?
- 1回にどのくらいの量をあげていい?
- 鯛はどのように調理すればいい?
目次
鯛は何歳から赤ちゃんは食べていいいの?
離乳食の初期の生後5〜6ヶ月からオッケーです。初めて与えるお魚として、脂肪が少なく、消化吸収が良く赤ちゃんのお腹に優しいので、白身魚が推奨されています。
その中でも鯛は全国的にも手に入れやすく、クセが少ないのでおすすめです。骨が入っていないか、硬い部分が残っていないか、気をつけてあげてください。自分でさばく場合は、鯛の背びれ付近のトゲにも注意が必要です。
また生はNGです。しっかりと加熱してください。まだまだ免疫力の低い赤ちゃん。食中毒は怖いですよね。ちなみにお刺身で食べるのは3歳以降が安全です。
鯛を食べさせるときに注意したいアレルギーはある?
鯛は厚働省が指摘する食物アレルギーの特定原材料 に生労は含まれていません。真鯛は、魚の中でもアレルギー反応が出る可能性が低いので、離乳食初期から安心して食べさせてあげてください。
ただし、赤ちゃんによっては稀に魚介類アレルギーが出る可能性も。これはどの食材においても言えることですね。魚介類アレルギーは、『口腔アレルギー症候群』といって、口の周りや舌、唇が赤く腫れる症状があります。
その他に、
- 手足、身体の蕁麻疹(じんましん)
- 目のかゆみや充血
- 鼻水
- 喉の痛みや腫れ
- 喘息
- 下痢や嘔吐
といった、「花粉症」「食中毒」のような症状が出る場合もあります。アレルギーが出るリスクが低いと言われている真鯛ですが、とくに初めて食べさせる時には離乳食の基本を守りましょう。
1回あたりに赤ちゃんに食べさせる量について
小さじ1=5g、大さじ1=15gです。
- 初期 5g
- 中期 10〜15g
- 後期 15g
- 完了期 15〜20g
「そんな毎回きちんと計量するなんて大変!」と感じる方もいると思いますが、安心してください。〈だいたいこのくらい〉という目安程度で考えていただいて大丈夫です。
毎日3回もある食事で、神経質になってママやパパのストレスになってしまうのは良くないですもんね。離乳食を食べさせる用のスプーン4〜5杯くらいが小さじ1くらい、と覚えておくと便利です。
赤ちゃんへのおすすめの鯛の食べさせ方
白身魚の鯛は味に淡白で与えやすいですが、食べさせ方についてはどうでしょうか。
大人にとっては定番のお刺身ですが、注意することのところでふれたように、3歳以降になってからが良いです。塩焼きや煮付けなどは味が濃くて塩分も高く、天ぷらは油分の摂り過ぎになります。
離乳食の進み具合別におすすめの鯛の食べさせ方を紹介します。
初期
固形物を食べるのに慣れていない離乳食の初期には、お粥にゆでてすり潰した鯛を混ぜる「鯛粥(たいがゆ)」がおすすめです。
慣れてきたら、ヨーグルトと和えたり、にんじんやジャガイモのような離乳食初期に食べやすい野菜をすりつぶしたものと和えても美味しいですよ。
中期~後期
離乳食中期~後期にかけては、少し大人っぽく焼き魚にしてもいいでしょう。ただし味付けはせず「素焼き」です。アレンジして、チーズや青のりをかけると美味しさも栄養価もアップするのでおすすめです。
ここにあげたもの以外にもさまざまなレシピがありますので、ぜひネットで検索して楽しみながら鯛を赤ちゃんに食べさせてあげたいですね。
おすすめの鯛の離乳食の調理の方法
赤ちゃんの喉は大人に比べるととても細く、大人が食べれるような小骨も危険になります。面倒でも骨や皮は念入りに取り除いてください。
切り身やお刺身などさまざまな形でお店に並んでいる鯛ですが、おすすめはお刺身用のものです。皮や骨を取り除く面倒な下処理も不要ですし、生で食べる用に売られているので新鮮さについても安心できます。
加熱方法
- 鍋で調理
鍋に水を入れて沸騰させる
沸騰しているところへ、鯛の切り身を入れる
30秒ほど茹でる
鯛をすり潰す、もしくは細かく切る
- 電子レンジで調理
耐熱容器に鯛を置き、小さじ1くらいの水、または昆布出汁をかける
ラップをして、30秒電子レンジであたためる(500w)
鯛をすり潰す、もしくは細かく切る
保存方法
鯛は冷凍保存ができます。ペースト状のものは、製氷器に入れて冷凍し、固まったら保存袋へ入れておく。もしくは、ペースト状の鯛をジップロックに入れて平にした状態で冷凍保存しておけば、使うときに必要な分だけパキッと折って使えます。
お刺身のような状態であれば、一枚ずつラップで包みチャック付きの保存袋に入れて冷凍保存すると、新鮮さを保ちながら保管できます。いずれも、1か月以内に使いきってください。
まとめ
お魚の中でも、鯛は赤ちゃんにとって安心できる種類ということがわかりました。そして、離乳食を始めたばかりの初期から与えて良いとのことでした。
赤ちゃんにお魚を食べさせるのは、米やパン、野菜に比べるとハードルが高い気がしますが、ポイントを押さえていれば大丈夫!少しずつ食べられるものが増えていく成長を感じながら、離乳食をすすめてあげてください。
それでは、ポイントをおさらいします。
- 鯛は離乳食初期の、5〜6ヶ月から大丈夫!
- 骨、トゲに注意。生はダメ!必ず加熱して!
- アレルギーの心配は比較的少ない食材だけど、初めて与える時は1さじから。
- 小さじ1から始めて、完了期には大さじ1くらい
- まずはお粥と一緒に。慣れてきたら素焼きでも美味しい。
- 電子レンジ調理も可能。
鯛には、たんぱく質、ビタミンなどの栄養が豊富です。その中でも、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)は脳の成長にとって大事なもので、「魚を食べると頭がよくなる」といわれる理由です。