【解説】昆布とわかめの違いをわかりやすく紹介!豆知識も

私たちが一生を通して食べる量も相当なはずですが、ふとしたときに浮かぶ疑問があります・・・昆布とわかめ、一体何が違うのでしょうか。こんなにも毎日どこかで消費されているにもかかわらず、多くの人々に「よく分からないけど海藻類!」と一括りにされてしまいがちなこの海藻たち。

人として、これだけ食べているからには、是非ここできちんとした違いを把握しておきましょう。

昆布とわかめの決定的な違い!学術上の分類が異なる

昆布も、わかめも、海藻です。どちらも湯通しすると緑、または濃い緑色になりますが、元々海の中では褐色です。よって、「色」の「海」ということで、「褐藻網」に分類されます。

さらに、「褐藻網」の次の階級、「コンブ目」までの分類は同じです。つまり、昆布とわかめはどちらも褐色網コンブ目。「わかめ」なのに「コンブ目」分類とは何だか不思議な感じがしますね。

しかし、決定的な違いはここからです。昆布は「コンブ科」、わかめは「チガイソ科」(または「アイヌワカメ科」)に属します。学術上、違う科目に分類されるのです。

正式な分類名を全部続けて書くとこうです。

昆布:不等毛植物門褐藻網コンブ目コンブ科

わかめ:不等毛植物門褐藻網コンブ目チガイソ科

海から食卓まで、実はとことん違う昆布とわかめの大きな特徴3つ!

その名も、「海」の「藻」なので、もちろん海で育つという点は同じですが、生育過程から食卓に並ぶまでをじっくり比べてみると、本当に色々な違いがあります。

生産地と育ち方

昆布

まず、昆布は寒い地域でないと生育しないので、主な生産地は北海道です。そしてその育ち方は、根と茎の先に1枚の大きな葉が生えていて、非常に単純ながらもダイナミックな姿です。今のところ、私たち人間が食べるのは葉の部分のみです。

わかめ

一方、わかめは比較的温暖な地域でも生育が可能なので、日本全国で生産されています。根と長い茎から葉が何本も生えており、少々忙しい見た目です。日本では葉だけでなく、「メカブ」と呼ばれる茎の根元部分、つまり茎も食用にされます。

価格

店頭での価格にも違いがあります。

昆布

昆布は生産地が限られるということと、ほとんどの場合が発芽から収穫までに2年ないし3年かかるということ、収穫や製品化に手間も時間もかかることから全体的に結構高めの値段になります。

わかめ

わかめは全国で生産可能なことに加え、発芽から収穫までに1年も要さず、収穫や製品化にそこまでの手間や時間がかからないことから、安定した品質で比較的安価です。

調理方法と用途

台所に入ってから食卓に並ぶまでの役どころも違います。

昆布

昆布からは沢山の旨み成分が出るので、出汁や佃煮など、常に昆布そのものの味が最大限に活用されます。また、とろろ昆布や酢昆布、若い昆布に醤油をかけて刺身のように食べる「刺身昆布」と呼ばれるものもあります。

わかめ

わかめにはあまり味がないので、味噌汁やスープの具、サラダ、煮物、炒め物、酢の物など、他の味に馴染ませての登場が多いです。質より量で勝負、といったところでしょうか。「ふえるわかめ」の本当に半端ではない増え方に、誰でも一度は戦いた経験があるに違いありません。

食べるとなると1番気になる栄養素の違い!

実際のところ、食材で最も気になるのは栄養素です。ここにも大きな違いがあり、栄養にも大きな差があります。

昆布

昆布は、特に食物繊維やタンパク質、鉄分、カルシウムなどを多く含み、昔から人気健康食品としての地位を確立しています。ビタミンA、B1、B2などのビタミン類も豊富な上、旨み成分であるグルタミン酸、人の必須元素であるヨウ素も多量に含有しています。

わかめ

わかめは主にアルギン酸やフコイダンという食物繊維を多く含み、栄養素リストには昆布と同じような種類の成分が並ぶものの、それぞれの含有量は昆布と比べると断然少なく、正直比べるのが可哀想なくらいです。

しかし、学ぶためです。心を鬼にして具体的な数字を挙げます。昆布の100gあたりのグルタミン酸含有量が約200~3,400mgあるのに対し、わかめのグルタミン酸含有量は2~50mgと、その差は歴然であり、わかめから出汁が取れない理由がここにあります。

オマケ:欧米でまだまだ大ブーム中のKombucha(コンブチャ)の正体!

ちなみに、私が住む英語圏の日常生活では、美味しい上に健康に良いとして日本食が広く知られるようになってから大分経ちますが、昆布もわかめもseaweed(海藻)としか言わず、違いを気にする人なんて皆無でした。

しかし、数年前からKombucha(コンブチャ)と名付けられた飲み物が大ブームになったため、欧米の地元スーパーにもずらりと並ぶようになり、「カイソウチャ」ではなく「コンブチャ」ということは、「海藻の中で昆布の認知度が一歩リード!?」と特に意味のないレースに妙に盛り上がってしまった私です。

ところが!最近になって、このコンブチャが日本では「紅茶キノコ」と呼ばれていることを知り、気になって調べてみたところ、実は昆布にもキノコにも全く関係なく、紅茶や緑茶に砂糖を加え、発酵させた発酵飲料のことだったのです・・・何事も名前で判断せず、調べてみるものですね。

まとめ

さて、昆布とわかめの様々な違いをたっぷり比べてきましたが、ざっとまとめると

・昆布=褐藻類コンブ科、わかめ=褐藻類チガイソ科

・昆布生産=主に北海道、わかめ生産=日本全国

・昆布価格=高め、わかめ価格=安め

・昆布=高栄養、わかめ=低栄養

という風に、どう見ても昆布の圧勝のような状態になってしまい、わかめの存在意義が揺らいでしまいます。

しかし、わかめは味がない分、決して主役を邪魔しない名脇役として色々な料理に参加出来たり、海藻の中でも特に低カロリーであり、微量に含まれるフコキサンチンが肥満予防に効果があるとしてダイエットに非常に適していたりと、やはり、日本人にとっては欠かせない存在だと言えます。

縄文時代の貝塚からも海藻が発見されており、日本人が本当に古くから海藻を食べ続けてきたことが分かっています。昆布とわかめ、それぞれの違いを理解した上で、これからもどちらも、ありがたく美味しく頂きましょう!

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