合皮が臭い原因 | 簡単にできる!匂いの対処法とお手入れ方法

皆さん、皮製品はお好きですか?本革はお値段や取扱いが難しいイメージがあり、手軽に楽しめる合皮製品が多く出ていますよね。

だた、合皮の独特な臭いを感じて、せっかく買ったのに使うまでに時間がかかったり、臭いを取るのに失敗して傷んでしまったりした経験をお持ちではないでしょうか。

合皮の臭いは一体何なのか?合皮が臭う場合の消臭方法や日常の保管方法は?この記事では、そんな疑問にお答えしています。

読み終えると、合皮製品を上手く取り扱えるようになりますよ。

そもそも合皮とは何でできている?

まず、そもそも合皮とはなんでしょう。それは、繊維生地に色々な素材の樹脂層をコーティングした布のことです。

素材として、ポリ塩化ビニール、ポリウレタン樹脂、ナイロンなどが使用されていて、ビニールやプラスチック素材になります。

本皮と比べ、価格が安い、耐水性が高い、重量が軽い、経年変化がないというメリットと耐久性は低い、寿命は2~3年、光沢感などに安っぽさが出やすいなどのデメリットが特徴としてあります。

合皮が臭い原因について

合皮の臭いの原因は2点考えられます。

最初にもお伝えしましたが、合皮の素材はポリ塩化ビニール、ポリウレタン樹脂、ナイロンなどが使用されているため、独特な石油系刺激臭が臭いの原因となります。

また、合皮と裏地などを張り合わせる際に接着剤を使用するので、密封するなどの保存状況により臭いがこもり、嫌な臭いの原因となることもあります。

合皮が臭い場合の対処法

それでは臭いを少しでも軽減するにはどうすればいいか?ここでは簡単な方法から少し手間をかける方法まで3点を紹介します。

日陰干しする

一番手軽にできる方法です。お天気のいい日に風通しのよい日陰に干しましょう。ただし、直射日光に当てると傷んでしまう可能性があるので必ず日陰に干すようにしてくださいね。

お酢で拭く

昔からある方法です。家庭にあるお酢を5倍程度に水で薄め、布に染み込ませて合皮を拭きます。希釈の程度は様々な意見があるので最初は薄めから試してみましょう。

重曹を使う

皮革製品を製造販売するメーカーでは以下のように重曹を使用して消臭することを推奨しています。

1.重曹をお茶パックなど空気の通りやすいものに包む

2.重曹の粉を新聞紙で包むようにしてくるんで、皮革製品の中に入れる

3.バッグそのものを密閉性の高い袋などで包んで保管する。

※注意点として、重曹の粒子が細かいため、お茶パックから漏れてしまうことから必ず新聞紙を内側に敷くことを提示しています。

準備が必要ですが、メーカーも行っている方法なので信頼性が高く、効果も期待できますね!

また、重曹の使用方法としてもう1つ。靴や鞄などすぐに使用したい時には、重曹を水で薄めたものを霧吹きで吹き付け、キレイな濡れた布で拭き取ることでも臭いが軽減できます。

重曹も霧吹きも百均で簡単に手に入りますのでぜひやってみてください。

(番外編)消臭スプレーを使用する

ハイジア消臭スプレーで臭いが消えた!と言う報告が多数あったのですが、残念ながら2019年7月で製造が中止となってしまったようです。

その他の消臭スプレーを使用する場合も注意が必要です。使用できないものとして、皮革·洗濯できないも·特殊加工されたものなどの記載があるため、自己責任で使用することが必要です。

目立たない部分で試しにスプレーして染みにならないかなど使用感を確かめることをお薦めします。使用してもOKな専用の消臭スプレーなども売られていますよ。

日常の合皮のお手入れ方法

合皮のお手入れは難しそう、面倒くさそう…というイメージを筆者は持っていました。しかし、とってもシンプルでOKなんです。

汚れがある場合、表面の汚れは軽く濡らした布で拭けばOKです。

強めの汚れであれば、中性洗剤を水で薄めて布に含ませたもので拭き取ります。その後、洗剤のついていない濡れた布で拭き取りましょう。

これだけ!簡単ですね。

合皮をお手入れ、保管するときの注意点について

少しでも臭いやカビを防いで長く使用するために、保管方法もきちんと理解しましょう。基本の保管方法とNGなお手入れ方法をお伝えします。

基本的お手入れ方法

基本的お手入れ方法は、以下の2点のみです。

·通気性のある布等に包み、風通しのよい場所に保管する

·長期間使用しない場合は、一度風通しのよい場所で日陰干ししてから保管する

NGなお手入れ方法

揮発性有機溶剤(ベンジンやシンナーなど)を使用すること⇒表面の素材が変質、劣化する可能性があります。

汚れたままで放置すること⇒汚れが臭いやカビの原因になります。

高温·多湿の場所に保管すること⇒臭いやカビの原因になります。直射日光や乾燥機の使用は劣化や変形の原因にもなります。

丸洗いすること⇒絶対NG!表面はプラスチック素材等で防水機能を持っていますが裏地に水が浸透し、長時間放置するとカビや変形の原因になります。

他のものと密着させて保管すること⇒素材によって互いに色移りしてしまう可能性があります。

まとめ

それでは、【合皮が臭い原因や対処法】についておさらいです。

合皮が臭う原因は、以下の2点であることがほとんど。

·ポリ塩化ビニール、ポリウレタン樹脂、ナイロンなど素材独特の石油系刺激臭

·裏地と貼り合わせる際に使用する接着剤の臭い

合皮が臭う場合の対処法は、以下の3点。

·風通しの良い場所で日陰干し

·薄めたお酢で拭き取る

·重曹を入れておく、薄めた重曹で拭き取る

日常のお手入れと注意点は、

·軽く濡らした布で拭く。より強力に洗浄する場合、中性洗剤を水で薄めた布で拭き、更に濡らした布で拭き取る。

·直射日光など高温·多湿を避け、風通しの良い場所に保管すること(長期間使用しない場合は一度日陰干しすると効果的!)

·水洗い、汚れたまま放置、有機溶剤の使用はNG

·他の素材と密着させて保管しない

手軽に購入できて様々な場面で活躍してくれる合皮製品。良い面も悪い面もよく理解してできるだけ長く、いい状態で使用してみてくださいね。