前科や前歴が結婚に与える法律的影響は?経歴を調べることはできるの?

あなたはもし結婚相手に犯罪の前科や前歴があったら結婚に与える法律的な影響がどのようなことが、あるのか考えたことがあるでしょうか?

今回は、前科や前歴があると法律的や結婚や社会生活にどのような影響があるのか、一般の人が他人の前科や前歴を調べることができるのかなどについて解説いたします。

前科と前歴にはどう違う

前科と前歴については混同しているのではないでしょうか>実は、前科と前歴は同じではありません。最初に前科と前歴の違いについて解説いたします。

1)前科とは

前科とは、犯罪を犯したことから刑事裁判になって、

裁判官が犯罪を犯したと認定して、罰金刑以上の有罪判決を受けた場合の犯罪履歴のこと

をいいます。

前科というと殺人、強盗、障害や窃盗などと思っているのではないでしょうか。

前科はスピード違反などの交通違反や微罪処分で罰金刑になっても付きます。

(2)前歴とは

前歴とは、罪を犯したと疑われて警察や検察に逮捕されたけれども、

実際には起訴されることがなく、有罪にならなかった場合のこと

をいいます。前科は、裁判官が犯罪を認定して有罪判決を受けた場合ですが、前歴はまだ裁判を受ける前に、検察官が起訴しなかったり、逮捕されたけども罪の疑いがなくなって釈放された場合のことをいいます。

次は前歴となる場合です。1つ目は、罪を犯したことはまちがいないが、罪が軽いことや、その人が深く反省しているかなどを見て検察官が起訴するまでのことではないだろうと起訴を猶予した場合です。

2つ目は、罪を犯したとして警察や検察庁で逮捕して捜査したところ、犯罪の嫌疑が不十分だった場合です。

3つ目は、嫌疑がなかった場合です。警察や検察庁がいったんは、犯人の嫌疑をかけて逮捕しが、その後の捜査でその人が犯罪に関わっていないことが判明した場合にも不起訴となります。

このように、前歴がつくのはまったく罪を犯してなくてもつく場合がありますから、注意する必要があります。

前科や前歴はどこに保管されているのか

1.検察と警察

前科や前歴の情報は検察庁や警察でデータベース化されて、保管されています。ですから、逮捕した被疑者などは、過去の前科や前歴をすぐに調べることができます。

前科・前歴情報はいつまで保管されているかというと、その人が死亡するまで消えることがありませんし、本人から削除や訂正を求めることもできません。これらの情報は機密情報なので、保管管理が徹底されていて一般の人が目にすることはてきません。

2.市区町村

市区町村には犯罪人名簿があり、前科情報のうち罰金刑以上のものが掲載されています。また、保管の対象に交通前科はなりません。これについても削除して欲しい、訂正して欲しいと求めることはできません。ただし、警察や検察で保管されている前科・前歴情報と同じで、

犯罪人名簿は一般に公開されていないので、一般の人が目にすることは出来ません。

前科や前歴を結婚のために調べられるのか?

結婚の相手方に前科があるか調べてみたくなったとしても、一般の方が調べることは出来ません。ただ、過去に実名で報道されたことがある場合は、新聞やインターネットを使って調べることは可能でしょう。

前科や前歴が結婚相手にあった場合の法律的な影響は

前科や前歴がある場合、結婚の場面で不利になることについては、ほとんど心配いりません。一般人が前科や前歴の情報を照会して調べることは、まず不可能です。では、社会生活するうえでの法律的にはどんな影響があるのでしょうか、解説します。

ローンの利用は出来るのか

前科があると言うことで、住宅ローンをはじめとしたのローンを組めなくなることは 基本的にはありません。お金を借りることができなくなるブラックリスト状態は、借金を長期にわたって滞納した人や債務整理した人のケースであって

この問題と前科の問題は全く関係がありません。

海外旅行には行けるのか?

前科があるからと言ってパスポートの取得に制限があったり利用の制限は基本的にはありません。ただし、渡航しようとしている行き先の国によっては、前科があることが問題になる場合があって、事前のビザ発行が必要となる場合があります。

生活保護や年金は?

生活保護法に前科の人は除くとの条文はありません。実際に犯罪を繰り返して刑務所で何回も長く入所していたために、出所後まともな働きができない高齢者が生活保護を受給している例が沢山あります。

年金についても、前科や前歴があっても年金を受給する権利はありますので受給すること自体に問題はありません。

前科があってもプライバシー権や名誉権もある

前科があることを本人は黙っていても、何らかの原因で周りに分かってしまって不当な取り扱いを受ける場合があります。例えば、家の壁に落書きされたり、生活に不利益な取り扱いを行われることも実際に起こっています。

しかし、そのような場合には前科があるからと言って人権やプライバシー権名誉権を固定されているわけではありません。差し止め請求や損害賠償、壁への落書きなどは器物損壊という

刑法上の罪に問われる場合もあり、警察に被害届け出を出すこともできます。

前科があると影響する職業

前科があると次のような職業に就くことが制限されます。結婚する相手がそういった職業に応募する際に、前科を隠した場合は、経歴詐称に問われますので、絶対に隠すことのないように説得して下さい。

  • 弁護士、弁理士、教職員

禁固以上の前科がある場合は、これらの職に一定期間は就くことができません。

  • 一部の国家資格が必要な職業

国家資格が必要な一部の職業の中には、前科があるとその職に就くことが一定期間はできません。

  • 金融関連の職業

金融機関で採用する際の審査は厳しく前科があると採用は厳しいものとなります。

  • 警備員

前科のある人が警備員になりたいと思っても、禁固以上の前科があると刑が終了してから5年間は就くことができません。

まとめ

 今回は前科があった場合の結婚生活への影響などについて解説しました。

1.前科とは、刑事裁判で裁判から有罪の判決を言い渡された場合ですが、前歴とは警察に逮捕されても起訴されなかった場合のことをいいます。

2.前科や前歴の情報は警察や検察のデータベースに一生涯残っていますし、交通違反以外の罰金以上の前科情報は市区町村でも保管されます。ただし、これら保管されている前科の情報が一般に知られることはありません。

3.前科があっても、結婚の場面でも問題はありません。

4.前科や前歴があってもプライバシー権はありますので、不当な扱いによりプライバシー権を侵害された場合には法的な方法をとることも可能です。

5.前科があると職業によっては就くことが制限されることがある。

以上のように前科があるからと言って、あまり怖れを抱いて社会生活を送る必要はありません。

ただし、結婚生活を送るうえで相手方に秘密を持っていて結婚すると、結婚後に後悔することが起こる可能性がありますので、結婚前に話をして納得して頂いたうえで結婚することがよいのではないでしょうか。

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