ペットといえば、猫や犬、ハムスターを想像しますが、最近では「ハリネズミ」や「カワウソ」も大人気です。
動物によって育てる環境や食べ物が違うので、飼う前にはいろいろと勉強が必要です。
その中でも、タヌキの生態についてはご存知ない方が多いのではないでしょうか?
この記事では、タヌキの生態や餌、寿命、ペットとして飼えるのか等、皆さんの疑問にお答えいたします。
この記事を読むと、あまりよく知られていないタヌキについて詳しく知ることができます。
タヌキの生態とは?
タヌキといえば、さまざまなキャラクターになっているほど人気な動物です。
あの丸っこいフォルムとタレ目柄はたまりません。タヌキはイヌ科に分類されます。
野生のイメージが強いですが、日本では北海道に生息している「エゾタヌキ」と、九州方面に生息している「ホンドタヌキ」の二種類と言われています。
野生のタヌキは、ゴミを荒らすなどのいたずらをすることもあるようですが、性格はとても臆病で繊細なため、びっくりしすぎると気絶してしまいます。
「狸寝入り」という言葉は、すぐに気絶してしまうタヌキを「死んだふりをしている」という人間の勘違いから言われるようになったそうです。
タヌキは夜行性で、木登りや泳ぐこともできる器用な動物です。そのため、木に登り、木の実を取ることもできます。
タヌキの食べ物や餌
タヌキは雑食で、栗や果物、虫、ネズミ、野菜など何でも食べます。そのため、野生のタヌキは畑を荒らしてしまうことがあります。
タヌキの畑被害に悩んでいる農家もありますが、車のクラクションのような大きな音でも気絶してしまうため、番犬を飼うとすぐに引き返します。
タヌキはペットとして飼えるのか?
ペットショップなどで販売されているということはないようです。
ペットとして飼われているタヌキは、野生のケガをしたタヌキを保護した後にそのまま飼われる場合だと思われます。
自宅で飼う場合の餌は雑食なので、果物やペットショップなどに販売している犬や猫などの動物用のフードをあげるといいと思います。
何でも食べてしまうので、育てやすいといえますが、とても繊細で警戒心が強いため、人間に懐かせるようになるのは難しいようです。
ですが、タヌキにも性格があり個体差があるので、赤ちゃんの頃から育てると人慣れしやすくなる可能性が高まります。
タヌキの寿命は何年?
野生のタヌキの寿命は10年前後と言われていますが、人間がペットとして飼い、栄養管理をしっかりすれば、寿命は延びます。
これは他のペットでも同じで、犬や猫も自宅で育てると寿命は変わります。
犬と違って、タヌキはかまいすぎるとストレスが溜まることもあるので、タヌキ一匹一匹に合わせて育てていきましょう。
タヌキとアライグマの違い
タヌキとアライグマは見た目がそっくりですよね。ですが、タヌキはイヌ科、アライグマはアライグマ科です。
アライグマはその名の通り、食べ物を水で洗うことで有名ですね。
タヌキと違って性格は荒く攻撃的なので、間違って野生のアライグマに近づくとケガをする恐れがあるので注意が必要です。
ペットでも飼われていますが、人に噛みつくこともしばしば…。そのため、今の日本では飼うことを禁止しています。
よく見ると、アライグマの尻尾はシマシマ模様があり、タヌキには模様がないので、これが一番わかりやすい違いですね。
タヌキの鳴き声
ペットとして飼う際には、鳴き声は気になるところです。
タヌキは基本的にあまり鳴きません。犬や狼のように大きく吠えることはなく、わりと控えめに鳴きます。
YouTubeにタヌキの鳴き声が投稿されていますので、聴いてみてください。
タヌキは臭い?
普通の動物臭はすると思いますが、特別臭いがきついわけではなさそうです。
タヌキは糞を同じところにする習性があります。その糞の悪臭が被害の一部という問題もありますが、ペットとして自宅で飼う場合は、飼い主がしっかり処分すれば解決されると思います。
どんな動物でも、夏場になると悪臭が漂います。
犬や猫ならお風呂に入れればいいのですが、タヌキの性格上、洗うのは難しいと思います。ある程度は、覚悟して飼うことを決めましょう。
野生と自宅で飼う場合は食べる物も違うため、臭いにも違いが出てきます。
タヌキの毛はどうなっている?
タヌキは、夏などの暑い季節は毛が抜け落ちてスッキリしたフォルムになり、冬になると寒さから身を守るために毛が伸びていき、モコモコの冬仕様となります。
どちらの姿もとてもかわいいので、動物園などで見比べてみてはいかがでしょうか。食事中や寝ている姿も見れるので、ぜひ足を運んでみてください。
タヌキの置物
タヌキといえば、こちらの「信楽焼(しがらきやき)のタヌキ」の置物を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
お店の前や自宅の玄関などに置いてあるイメージがありますが、このタヌキにどういう意味があるのか細かく解説していきます。
この置物は、明治時代の陶芸家が最初に作ったとされています。
商売繁盛のために置かれていることが多い理由としては、「タヌキ」=「他抜き」という意味で、他店を追い抜きたいという気持ちが込められています。
そのため、金運、開運、縁起が良いと考えられており、新しく商売を始める方の背中を押してくれます。
さらに、このタヌキの置物にはそれぞれに意味があります。
- 笹:思いがけない災難から身を守ってくれる笹です
- 通帳:世渡り上手は信用が必要です
- 徳利(酒):飲食に困らない、徳をもてるように
- 目:周囲を常に見回して正しい判断ができるように
- 口元:笑顔で商売繫盛
- 尻尾:尻尾と終わりは大きく
- お腹:常に冷静沈着に大きな決断ができるように
このようにタヌキの置物には、部分的にも意味があります。他にもたくさんの解釈があるので面白いですね。
インテリアとしての置物かと思われがちですが、ちゃんと意味があります。
最近では、現代風にアレンジされて、とてもオシャレになっている信楽焼のタヌキもあるので、気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
・タヌキの性格はとても臆病で繊細なため、びっくりしすぎると気絶してしまう。「狸寝入り」という言葉はここから来ている。
・タヌキは、夜行性で木登りや泳ぐこともできる器用な動物。
・タヌキは、雑食で栗や果物、虫、ネズミ、野菜など何でも食べる。
・タヌキは、ペットショップなどでは販売されていない。ペットとして飼われているタヌキは、野生のケガをしたタヌキを保護した後にそのまま飼われる場合。
・野生のタヌキの寿命は10年前後といわれているが、人間がペットとして飼い栄養管理をしっかりすれば寿命が延びる可能性もある。
意外と知られていないタヌキの生態を知り、見る目も変わったのではないでしょうか?
ペットとして飼われていることが少なく、残念ながら都会の方ではあまり見かけられません。
私の個人的な意見ですが、人懐っこいタヌキがいるのなら、「タヌキカフェ」というのがあればぜひ行ってみたいなと思ってしまいました。
意外にタヌキが小心者ということがわかりました。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。