牛乳は栄養素の宝庫です。
タンパク質・ミネラル・ビタミン・脂質・炭水化物の5大栄養素114種類がバランスよく含まれており、飲んで豊富な栄養素を取り入れるのはもちろんのこと、実はそれらの成分を外側の皮膚からも吸収すると言われています。
そのため、普段のお風呂で入浴剤の代わりに牛乳を入れることにより、様々な効果が得られます。
牛乳風呂は三大美女の一人クレオパトラも使用していたと言われるほど昔から行われており、牛乳の効果は化学的に証明されています。
この記事では、牛乳風呂の具体的な効果と簡単なやり方、注意点をご紹介します。
この記事を読み終えると、牛乳風呂は効果が様々で、とても手軽に始められることがわかります。
牛乳風呂の効果
1. 美肌になる
- ビタミンAやビタミンB2により、肌の新陳代謝をスムーズにして肌の潤いを蘇えらせます。
- カルシウムとビタミンB2で肌に張りを与えます。
- カゼインというリンタンパク質により肌の角質除去させるピーリング効果があり、肌の透明感も増し、柔らかくなります。毛穴の黒ずみや角栓も解消するため、吹き出物やニキビ防止にも効果があります。
- 糖タンパク質によりコラーゲンの生成を助け、肌をプリプリと整えてしわを緩和します。
- 乳脂肪により保温、保湿効果があり、しっとりすべすべな肌になります。
- 賞味期限を1週間ほど過ぎた牛乳にはさらにAHAが生成され、保湿ならびに美白効果が増します。
2. リラックス・安眠効果
カルシウムには交感神経を鎮め、副交感神経を高める作用があるため、精神が落ち着いて安定し、リラックスさせ、安眠熟睡効果が得られます。
牛乳の香りにもリラックス効果があると言われています。
3. 血行促進・冷え症予防
血液の働きを活性化させるミネラル、末梢神経の働きを促進するビタミンB群等により、血液循環を亢進させ冷え性予防になります。
4. 頭皮、髪質が改善
毛髪の主成分のたんぱく質が多く入っており、髪に栄養を与え髪質が良くなります。頭皮の新陳代謝をあげます。
5. むくみ解消
カリウムというミネラルが体内の余分な塩分の排出を促し、水分量を一定に保つためむくみ解消を促します。
ただし、この作用は体内の臓器と血液循環により行われるため、飲むほど効果はありません。
正しい牛乳風呂のやり方
浴槽にいつも通りお湯を貯めて、牛乳1リットル(スーパーで一般的に販売されている牛乳パック1本)程度をお風呂に入れて混ぜます。
チーズのような塊ができるような説もありますが、濃度的にもそれはありません。牛乳は冷蔵庫保存で冷えているため、牛乳を混ぜたお湯は温度が少し低下します。
ご自身が少し熱めに感じるお湯に牛乳を入れるとちょうどよい温度になります。
牛乳風呂は無臭ですが、においが気になる方はアロマオイルなど入れて自分の好きな香りを入れて楽しむのもおすすめです。
20~30分ほどじっくりゆっくり入浴することにより毛穴が開き、牛乳の成分が浸透しやすくなります。熱めのお湯より、38℃~40℃くらいのほどよい温度で長く入浴するほうが効果的です。
販売されている牛乳にも種類がありますが、どちらを使用しても構いません。
牛乳には成分無調整のものと、水分・ミネラル・脂肪分を調整した成分調整のもの、低脂肪(脂肪分1.5~0.5%)や無脂肪(脂肪分0.5%以下)のように脂肪成分のみ調整されたものの4種類ありますが、主に含まれている脂肪分に差があるだけなのでどちらを使用しても構いません。
成分無調整牛乳のほうが脂肪分3.8%以上と多い分、保湿力があると考えられます。
また、牛乳に似た加工乳というものもありますが、牛乳に生乳を原料とした乳製品を加えたもので、主成分は牛乳なので使用して問題ありません。
他、殺菌方法(低温や高温殺菌)も風味に変化があるのみで、成分に変化はないと言われておりどちらでも使用して構いません。
タオルやバスマットには牛乳の成分が残らないほうがよいので、入浴後はお湯で体をさっとすすぎましょう。牛乳風呂自体は弱酸性で濃度も薄いやさしいものであり、洗い流さなくてもとくに問題ありません。
牛乳風呂を行うときの注意点
アレルギーや肌に合うかどうか心配がある方は、洗面器にお湯と少量の牛乳を入れて肌につけて様子をみて確認してください。
賞味期限が1週間ほど経過した牛乳も使用することはもちろん可能ですが、それ以上経過しすぎた牛乳は成分や匂いに変化が出てくるので、使用を控えてください。
追い炊き機能は、配管経路に影響する可能性があるので行わないほうがよいです。
牛乳風呂は何回まで再利用しても大丈夫?
再利用はおすすめしません。1日に家族で何回か同じ牛乳風呂に入るということは、時間の経過があまりないため問題ないかと思いますが、日をまたいでの再利用はすすめません。
牛乳には豊富な栄養素が含まれています。ということは菌も育ちやすいと考えられます。加えて40度というお湯の温度もその作用を増進します。
このような環境で長く放置すると、上記のような衛生面の問題に加えて、成分が変化して特有の臭いが発生することも考えられるため、使用したその日にお湯を抜いて、浴槽はさっと水で洗い流しましょう。
まとめ
・牛乳風呂の効果は美肌、美白、リラックス、血行促進、髪質改善、むくみ解消など様々な効果がある。
・牛乳風呂の方法は40℃くらいのお風呂に1リットルほどの牛乳をまぜ、20~30分ほど長めにゆっくりつかる。
・牛乳風呂の注意点は肌に合うかどうか、事前に一度確認する。1日使用したら、お湯を抜き風呂釜は水で洗い流す。
・牛乳風呂の再利用はすすめません。
わざわざ飲んでも美味しい牛乳をお風呂に入れなくても、賞味期限後1週間程度のものでも使用できますので、余った牛乳を捨てずに使用してみることから始めるのもいいのではと思います。
効果は様々あるので、試してみる価値はあると思います。特別な入浴施設に行かなくても、毎日自宅で入浴するだけでこのような効果が得られるのはとても有効だと思います。
お風呂に牛乳の入れて混ぜるだけなので、気軽に始めてみてはいかがでしょうか。