あさりを砂抜きしても臭い理由 | 腐っているかの見分け方や対処法も解説

あさりと言えば、傷みやすい食材として有名かもしれないですね。買ってみたものの、どうやって保存したらいいのか、どう下処理すれば美味しいのか…

こんなことを悩んだことがあるのではないでしょうか。ちょっとした手間をかけてあげれば、美味しく安全に食べられます。

せっかく栄養たっぷりのあさりなので、新鮮なあさりを選んで、きちんと砂抜きをしましょう。そうすれば、匂いが苦手という方でも、苦手意識を克服するきっかけに出来るかもしれません。

実際に、あさりは気が遠くなるような昔から、日本人の食卓に並んでいた食材です。つまり、保存や下処理に何かいい方法があるから食べられて親しまれていたのでしょう。

ここでは、あさりが臭くなってしまう理由、あさりの見分け方、臭いときの対処方法、安全に食べられる方法…あさりを美味しく食べるための方法を載せていきます。きっと読み終わる頃には、あさり料理にチャレンジして食卓に並べてみたくなるはずです。

あさりを砂抜きしても臭い理由

あさりの下処理として砂抜きをしたはずなのに何だか臭い…そんな経験はありませんか?その理由は…

  • 砂抜きしたあさりが死んでしまっている
  • 同じ容器の中のあさりが死んでしまっている
  • あさりの獲れた海水が臭かった
  • あさりの殻が汚れている

こういったことが考えられます。

あさりが死ぬとアンモニアが発生します。その結果、砂抜きをしても臭い匂いが発生します。また、死んだあさりから出たアンモニアが水に溶け、他のあさりを弱らせてしまうのです。

あさりが腐っているかどうかの見分け方と対処法

あさりは傷むのが早い食材。それなら、少しでも新鮮で死んでしまっているあさりが少ない方がいいですよね。あさりが腐っているかどうか、死んでしまっていないかの見分け方をご紹介します。

砂抜きをする前から、殻が開いて中身が溶けたようになってしまっている

最初から殻が開いたままになっているあさりは、生きている貝と違い、蝶番の開こうとする力に対して貝柱の閉まろうとする力が働いておらず、殻が開いたままになってしまっています。

砂抜き中に殻が開かない

あさりはデリケートな生き物であるため、水質が悪かったりするとすぐに死んでしまいます。そうすると、呼吸をするために殻を開く、ということをしなくなります。

触っても入水管・出水管を出さない

死んでしまっているので、息をしていない状態です。

強烈な匂い

人によって表現は違いますが、ドブ川や硫黄、磯臭いような匂いです。

砂抜きした水が白濁している

あさりの死骸が浸かっている水なので濁っています

加熱後も殻が開かない

加熱するとタンパク質が変化して身が縮むことで殻が開きますが、あさりが死んでしまっているとタンパク質が腐敗した状態なので身が縮まず殻が開きません。

つまりあさりが臭い時の対処法として以下の2つに気を付けましょう。

  • あさり同士の殻をこすり合わせて、汚れを落とす
  • 死んでる貝を取り除く

今まで述べてきたことから、こうしたことが考えられます。また、正しい砂抜きを徹底することで更に美味しく食べられますね。

あさりの消費期限について

ここまで何回か述べていますが、あさりは日持ちしない食材です。砂抜きをしたら、2日くらいで使い切りましょう。それ以上経ってしまうと、あさりが死んでしまい、食中毒の危険性が上がります。

では、あさりをどうしたら上手に保存できるのでしょうか。砂抜きしたあさりを冷蔵庫で保存する場合は、容器を密閉しないで塩水を1日1回は必ず換えます。容器を密閉してしまうと、あさりが窒息して死んでしまいます。

塩水を吐き出してしまうかもしれないので、新聞などを軽くかけておくといいでしょう。冷凍庫で保存する場合は、砂抜きしたあさりを剥き身にして…

真水に浸して保存

真水に浸すことで、あさりがあまり空気に触れないので酸化を遅らせられます。また使うときに、そのまま味噌汁などに使うのに向いています。

あさりの水気を取り、小分けにして保存

1回分に分けられているため使いやすいです。どちらの場合も、自然解凍はせず使用します。調理前のあさりではなく、佃煮などに調理しておくと冷蔵庫でも、ある程度の保存期間は期待できます。

とにかく傷むのが早い食材ですので、パッケージなどに記載されている消費期限や賞味期限は守り、食中毒には細心の注意を払いましょう。

あさりが腐らないようにするために気をつけること

栄養たっぷりで新鮮なあさりを腐らせないようにする方法は、どんなものでしょうか。まず、塩抜きを温度管理に気をつけて正しい方法で行いましょう。夏場であれば、冷蔵庫の中で行うのがいいでしょう。

間違った方法で砂抜きしてしまうと、あさりが窒息したり、殻が割れたりして、かえって傷んでしまう原因になります。次に、砂抜きしたあさりを保存するときは、温度管理に気をつけます。

あさりの保存のための適温は10~15℃です。そのことから冷蔵庫の根菜室が適当と言えます。また、あさりによってはパッケージに4℃以下で保存する、といった指定がある場合には、あさりが仮死状態になるチルド室で保存しましょう。

どちらの場合も、保存の際には密閉せずに新聞紙などをかけて保存する、ということを忘れないようにするのが大切です。

まとめ

  • あさりは死んでしまうと、短い時間で腐ってしまう
  • 死んでしまうと、とても臭い異臭を放つ
  • 死んでいるかどうかは、砂抜き前に殻が開いてしまっていないか、砂抜き中に殻が開いて入水管・出水管が出ているか、臭い匂いがしていないか、砂抜きした後の水が濁っていないか、加熱後に殻が開いているか…といったポイントでチェック出来る
  • 臭い時には、殻を軽くこすり合わせる、死んだあさりを取り除くことで解決出来る
  • パッケージなどに記載された消費期限は守る
  • あさりを腐らせないためには温度管理に気をつける

こうしたことに注意することで、あさりによる食中毒に気をつけながら美味しく食べられます。これからの季節、潮干狩りで獲ったあさりを召し上がる、という方もいることでしょう。

是非、紹介したポイントを気をつけながら安全にあさりを食べてみてください。