真夏や真冬を乗り切るのに、あると心強い「エアコン」。
ですが賃貸マンションなどは寝室にエアコンが取り付けられない場合も。また、エアコンは取り付けられても、新しく導入するにはそれなりにコストがかかってしまいます。
このように色々な事情でエアコンを設置できない一方、寝室にエアコンが無い場合、うまく睡眠が取れずに体調を崩すのではないか…と不安になっていませんか?
実は、ちょっとした工夫さえすれば、エアコン無しでも気持ちよくすごすことは可能です。今回はすぐに実践できる、寝室にエアコンが無くても快適に過ごすコツをお伝えします。この記事を読めば明日から安眠できること間違いなし。
電気代を抑えながらエアコンを使う方法についても解説しますので、エアコン無しで過ごしたい方や、電気代を節約したい方向けの記事になります。
目次
寝室でエアコン無しで快適に過ごす方法
早速本題に入りますが、寝室でエアコン無しでも快適に過ごすためには
- 日中の部屋の温度に気を付ける
- 空気を循環させる
大きくこの2つのポイントが大切です。1つずつ解説していきましょう。
①日中の室温に気を付ける
日中に寝室の温度が上がりすぎたり下がりすぎたりすると、室温が戻らず、夜にエアコン無しで快適に過ごすのは難しくなります。そのため、昼の間に日光を調節し、寝室を快適な温度に近づけておきましょう。
「何だか難しそう…」と思われるかもしれませんが、方法はいたって簡単。夏と冬、季節ごとの対策を紹介します。
夏の場合
夏場は日中、日光が室内に入ると室温がぐんぐん上がります。特に最近の建物は断熱材が使われており、いったん部屋が温まってしまうと夜になっても下がりません。
そのため朝出かける前に、カーテンなどで部屋に入る日差しをシャットアウトしておきましょう。遮光カーテンでもいいですし、すだれや遮光ネットもホームセンターで安く手に入るのでおすすめです。
夜になり外が涼しくなったら、窓や玄関など2か所を開けて風を通し、たまった熱気を外に追い出しましょう。こうするだけでだいぶ部屋が涼しくなります。
風が吹かないときは、扇風機を窓辺で回すと、効率的に空気が入れ替わりますよ。
冬の場合
冬場は昼の間にできるだけ部屋を暖めておきたいので、日光を遮断する必要はありません。むしろ気を付けたいのは夕方から夜。気温が下がり、日中に蓄えた暖かい空気も窓ガラスで冷やされてしまいます。
それを防ぐため、分厚いカーテンや断熱シートで窓を覆い、暖気を逃さないようにしてください。雨戸を閉めるのも物理的に冷気を遮断できるので効果があります。
もちろんストーブやファンヒーターなどの暖房器具さえあれば、エアコンがなくても部屋を暖めることはできます。
その場合も上記の対策を行うことで冷気を遮断できて暖まるのが早くなるので、燃料・電気代節約の手段としても有効ですよ!
②空気を循環させる
こちらは就寝時の対策。眠るときは寝室の空気を循環させたり入れ替えたりして、少しでも空気を動かすと、快適に過ごせるようになります。理由と方法を、季節ごとに解説します。
夏の場合
夏場でも、寝室の空気を循環させることで涼しくなります。風があるとないとでは、体感的に全然ちがいますよね。
また熱い空気は上に、冷えた空気は下に溜まる性質があります。床に溜まった冷気を行き渡らせると、部屋全体の温度が下がって涼しくなりますよ。
そこで具体的な方法ですが、窓を少し開けて風を入れる、扇風機やサーキュレーターを使うといったものがあります。
窓を開けるのは手軽でお金もかかりませんが、家によっては防犯上不安が残ります。また無風の熱帯夜だった場合はあまり涼しくなりません。
一方の扇風機やサーキュレーターは、タイマーなどの機能付きでも安価なものは3000円以下で購入できます。持っていない方は一度検討してみてはいかがでしょうか。
加えて、窓を開けた状態で扇風機を内側に向けて回すという合わせ技も、外の涼しい夜の空気が入ってくるので効果的です。
冬の場合
一方冬も、サーキュレーターなどで上に溜まった暖気をかき混ぜると、部屋全体が暖かくなります。下に溜まった冷気が無くなるので、足元の冷えも改善されますよ。
一晩中サーキュレーターを回すかどうかですが、個人的な経験からすると回していた方が、朝起きた時の寒さが若干まろやかな気がします。気候や住宅事情によっても変わると思いますので、一度試してみてください。
寝室でエアコン無しで過ごすのにあると便利なグッズ
扇風機やサーキュレーターは室温を調節するためのアイテムですが、ここではもっと手軽に、体温を調節するグッズを紹介します!
夏のグッズ
保冷剤
最も身近で手軽なのが「保冷剤」。タオルやハンカチを巻いて首やわきの下、額に当てるだけでひんやり。寝ている間に溶けてぬるくなるので、冷えすぎて風邪を引くということもありません。
コストも掛からず、個人的には一番おすすめ。
アイス枕
こちらも保冷剤と同じく、ジェルを凍らせて使うアイテム。ドラッグストアで手に入ります。
凍らせてもカチカチにならないやわらか枕などラインナップも豊富なので、保冷剤が固くて気になる場合や、お子さんが使う場合はこちらがよさそう。
冷感パジャマ・冷感マット
触れるだけでひんやり冷たい素材の寝具に変えるのもいいですね。「冷感」と書いてある商品はもちろん、寝ている間はかなり汗をかくので吸水・速乾性のあるスポーツウェアなども快適です。
冬のグッズ
湯たんぽ
足元やお腹を温めるならやっぱり湯たんぽ。お湯を入れて使う昔ながらの湯たんぽもありますが、電子レンジで温めて使う、ジェルタイプの湯たんぽも手軽で温かさが長持ちするのでおすすめ。
ジェルタイプはドラッグストアで購入できます。
ネックウォーマー・レッグウォーマー
血管の集まる首元や手首・足首をくるんであげると、身体の熱が逃げないので本当に温かく過ごせます。筆者もネックウォーマーとレッグウォーマーを使い始めてからというもの、夜中に寒すぎて目を覚ますということが無くなりました。
- 毛糸素材
- 絹素材
- もこもこタイプ
- ロングタイプや短いタイプ
など肌触りやボリュームもさまざまあるので、自分に合ったものが探せます。※ちなみに靴下や手袋など、身体の末端を覆うものは寝る時には使わないでください。
放熱がうまくいかず、体調を崩したり顔の火照りが止まらなくなったりする可能性があります。あくまでも首部分を温めましょう!
寝室でエアコン無しで快適に過ごすために注意すること
工夫すれば寝室にエアコンが無くても快適に過ごせますが、いくつかの注意点があります。健康を保つためにも、チェックしておきましょう。
夏の場合:扇風機の風は体に直接あてない
真夏は汗をかくので、つい扇風機の風を直接自分にあてたくなってしまいますよね。ただ、眠った状態で風を浴び続けるのはとても危険。汗が風で蒸発して冷え、ひどいと低体温症になってしまいます。
そこで安全な扇風機の使い方ですが、扇風機は壁に向けて使い、風を弱くする、首振り運転で風を一か所に集中させない
この2点を守って使うと安全です。また、壁に向けるのでは風が弱すぎて暑いということもあると思います。
その場合は自分に向けてもかまいませんが、首振り運転にした上で必ずタイマーをセットし、1~2時間でOFFになるようにしましょう。
タイマー機能付きの扇風機が便利ですが、もし扇風機にタイマーがついていない場合は、コンセントに取り付ける形のタイマーを使えばOK。「一晩中浴びっぱなし」だけは避けるようにしてください。
冬の場合:温め過ぎに注意
冬は温めるグッズが多いので、やけどのリスクがあります。さきほど冬のグッズとして湯たんぽをおすすめしましたが、付属のカバーなどを正しく使用しましょう。
また、カイロを湯たんぽ代わりに使うのは絶対にNG。使い捨てカイロは手軽ですが、布団の中で使うとものすごく熱くなります。
筆者も「昼間に使った終わりかけのカイロなら大丈夫だろう」と寝るとき使ったことがありますが、それでも意外に熱くなるので止めておいた方が無難です。
寝室で電気代を抑えながらエアコンを使う方法
電気代を気にして、寝室でエアコンを使うのにためらいがある方も多いのではないでしょうか?実は、工夫次第でエアコンの電気代は、安く済ませることができます。
工夫1:サーキュレーターや扇風機を回して空気を循環させる
エアコンが無い場合と同じ工夫ですが、空気を混ぜると暖気と冷気が偏りません。その結果エアコンの効きがよくなり、設定温度に到達するのも早く、温度を維持するのも少ないエネルギーでできるようになります。
ちなみにサーキュレーターの電気代ですが、最弱では一晩中つけっぱなしでも1円以下。夏も冬も、エアコンとサーキュレーターはセットで使うとお得です。
工夫2:エアコンを付ける前に室温をチェック
室温と設定温度に差があると、その分消費電力も大きくなります。夏であればエアコンを付ける前に窓を開け、寝室の温度を下げるといいですね。
ちなみに、冷房を1℃上げると13%の節電になるとのこと。室温や体感温度を下げ、28℃設定を心掛けると電気代を抑えられます。
工夫3:寝室を閉め切り、エアコンの空気を逃がさない
エアコンを効かせる範囲が狭いほど、電気代も減らせます。その点では寝室は、そこまで広くないので安心ですね。空調効果を高めるために換気は事前に済ませ、エアコン運転時はドアや窓を閉めましょう。
さらに夏は遮光カーテン、冬は断熱シートや厚手のカーテンなどを使うとエアコンの空気を逃しにくくなるのでさらに効果がUPします。
工夫4:エアコンと室外機のメンテナンスをする
エアコンのフィルターは2週間に1回掃除するのが理想とされています。そこまでマメにはできなくても、できる範囲でときどき掃除をするだけでも変わってくるはず。
室外機についても掃除のほか、「日よけをつける」や「周りに物を置かない」といった工夫で放熱が効率的になり、節電できます。
もしこれらの方法を試しても電気代が抑えられないようなら、使用しているエアコンが古い可能性があります。実は、一般的に現在販売されているエアコンは、昔のエアコンよりも消費電力が少なくて済むというデータがあります。
今どきの省エネタイプのエアコンは10年前と比べると約17%の省エネ
長い目で見ればそちらの方がお得ですので、予算があれば新しいもの購入することをお勧めします。
まとめ
<寝室でエアコン無しで快適に過ごすには?>
- 日中の室温に気を付け、夜は寝室の空気を混ぜる。
- 体温調節に役立つグッズを活用する。
<寝室でエアコン無しで気を付けたいことは?>
- 扇風機は壁に向けて使い、首振り運転をする。
- やけど防止のため、冬のグッズは正しく使う。
<電気代を節約しながらエアコンを使うには?>
- 夏はエアコンを付ける前に換気し、寝室の空気を循環させる。
- エアコン運転中は寝室を閉め切り、カーテンを使って空気を逃がさないようにする。
- エアコンと室外機のメンテナンスをし、できれば古いエアコンは買い替える。
エアコンを買い替える以外は、どれもそこまでコストをかけずにできる方法です。これらを参考に、暑い夏や寒い冬を、ぜひ快適に過ごしてみてくださいね。