今やコンビニやスーパーでも淹れたてを味わえるコーヒー。そんなコーヒーを水筒に入れて、いつでも手軽に飲みたいと思うことってないですか?
しかし、コーヒーを水筒に入れるのは危険ではないのか、安全に飲めるのだろうか、と心配になってしまう点もあるかと思います。
この記事を読むことで、コーヒーを水筒に入れる危険性やデメリットと注意点、また、水筒に入れるべきではない飲み物について、知ることができます。
目次
コーヒーを水筒に入れる危険性
酸性であるコーヒーを水筒に入れると、化学反応により水筒の中の金属成分がコーヒーの中に溶け出すのではないか?そのコーヒーを飲んだら、身体にも悪影響が出てしまうのでは?と考える方もいるのではないでしょうか。
しかし、多くの水筒は内部がコーティングされているため、酸性の飲み物を入れたことで金属が溶け出す、といったことは考えにくいのです。
だからといって、コーヒーを水筒に入れることは絶対に安全である、とは言い切れません。なぜなら、次のようなリスクが考えられるからです。
- 水筒の洗い忘れや洗い残しといった不衛生が原因で、内部の金属や飲み物が傷んだり、菌が繁殖してしまう。
- 水筒の内部に傷が付きコーティングが剥がれてしまっていると、その箇所から金属が溶け出す可能性がある。
以上のことから考えられる、気を付けるべき点をご紹介します。
- ・水筒の使用後は常に、棒付きのスポンジなどで念入りに洗い、清潔を保つこと。
- ・水筒内に傷がある場合は、コーヒーやスポーツ飲料などの酸性の飲み物は入れない。
コーヒーを水筒に入れるデメリット
色やにおいの付着
コーヒーを長い間水筒に入れていると、色やにおいが水筒のパッキンなどのゴムに付着してしまい、洗っても落ちづらくなってしまいます。
そのため、コーヒーを入れる水筒と他の飲み物を入れる水筒は、使い分けることをおすすめします。
風味の変化
コーヒーを長く水筒に入れていると、風味が変化してしまいます。これは水筒内のコーヒーの温度が下がることで酸化が活発になることが原因です。
また、コーヒーが水筒内で空気に長く接触することで、本来の味や香りが変化し、苦みが出てしまうことがあるのです。
水筒にコーヒーを入れる際は少し多めに入れ、水筒内の空気を少なくすることで、風味の変化を防ぐことができます。しかし、入れすぎには注意しましょう。
また、コーヒーだけでなく、カフェオレやカフェラテを水筒に入れて持ち運びたい、という方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、おすすめはできません。
カフェオレやカフェラテに使用されているミルクなどの乳製品や砂糖は、雑菌が繁殖しやすいからです。結果的に食中毒を起こしてしまう危険性もあるため、水筒に入れるのはやめましょう。
コーヒーを水筒に入れて持ち運ぶときの注意点
ミルク、砂糖は入れてはいけない
コーヒーを水筒に入れるとき、ミルクや砂糖も一緒に入れて甘さを加えたい、という方も多いかもしれませんね。しかし、これは避けたほうが良いです。なぜなら、以下のことが考えられるからです。
- ミルクを水筒に入れることで、雑菌の繁殖につながる。
- コーヒーの熱によるミルクの成分の変化で、コーヒーの味が低下してしまう。
ミルクを入れて飲みたいという方は、他の容器に入れるなどして水筒とは別に持ち歩くことをおすすめします。
アイスコーヒーは少し濃く
温かいコーヒーだけではなく、アイスコーヒーを水筒に入れて持ち運びたいという方もいるのではないでしょうか。
≪コーヒーを水筒に入れるデメリット≫でも紹介したように、コーヒーを水筒に入れることによる風味の変化は、コーヒーの温度が低下する過程での酸化によるものです。
以上のことから、アイスコーヒーを水筒に入れていても、風味が大きく変化する可能性は低い、と考えることができます。しかし、私たちは、冷たいものだと味を感じにくくなることもあります。
そのため、アイスコーヒーを水筒に入れる際は、あらかじめ少し濃く入れておくことが、おいしく飲めるポイントとなります。
水筒に入れるべきではない飲み物
炭酸飲料
炭酸飲料は、炭酸ガスが発生する飲み物です。水筒に入れていると、その炭酸ガスが時間とともに蒸発していき、水筒内に充満します。
その結果、次のような現象が起こる危険性があります。
- 水筒が開かなくなる。
- 水筒から炭酸飲料が噴き出てくる。
- 水筒が破裂する。
味噌汁、スープ
味噌汁やスープは固形物の多い飲み物ですが、水筒に入れてしまうと、その固形物が水筒内を傷つけてしまう危険性があるのです。
これは≪コーヒーを水筒に入れる危険性≫でも紹介したように、水筒内に傷がつくと、コーティングが剥がれ金属が溶け出してしまう原因にもなると考えられますよね。
さらには、傷口にスープの塩分が入り込んでしまうと、水筒内が傷んでしまうこともあるのです。
アルコール類
アルコール類を長い間水筒に入れておくと発酵して、ガスが発生します。すると、水筒内の圧が上昇して蓋が飛んだり、炭酸飲料と同じ様に水筒が破裂する危険性があります。
また、水筒ににおいがついてしまい、取れなくなることもあります。
まとめ
- コーヒーを水筒に入れることは危険ではない!水筒内の衛生面や傷に注意する。
- 風味を落とさないためには、コーヒーを少し多めに入れる。
- ミルクや砂糖、カフェラテ、カフェオレは水筒に入れない。
- 炭酸飲料、味噌汁、スープ、アルコール類を水筒に入れるのは禁物。
飲み物を手軽に持ち運べる便利な水筒ですが、飲み物であれば何を入れても良いわけではありません。水筒内が不衛生だと、内部だけでなく飲み物にも影響が出てしまう危険性があります。
また、中に入れる飲み物が、水筒内の不衛生の引き金となる場合もあるのです。コーヒーを水筒に入れること自体は、危険ではありません。しかし、水筒内の環境ひとつで危険にもなり得るのです。
使用後の念入りな洗浄と、内部の傷のこまめなチェックを心がけていきましょう。